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夢幻水滸伝

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第百八十二話 枢軸の神具その一

                第百八十二話  枢軸の神具 
 タゴールは今は野菜カレーを食べている、そうしつつこんなことを言った。
「そういえば私達の神具のお話をしていませんね」
「僕等の神具のことは知っていてもか」
「はい、もうご存知だと思いますが」
 中里に対して述べた。
「ですが」
「話してくれるか」
「そうさせて頂いて宜しいでしょうか」
「ああ、自分等がそうしたいんやったらな」
 中里はハムサンドを食べつつ答えた。
「そうしてくれるか」
「それでは」
「別に秘密主義でもないんやな」
「既に相手がわかっていることを隠しても意味がないのです」
 ターリャが笑って話した。
「それならです」
「話せるんやな」
「そうなのです」
「そういうことなんやな」
「ではこれからお話させてもらうのです」
「ほなな」
「ではわたくし達神星の者達からですわね」
 エカチェリーナは笑って話した、動くとそれだけで巨大なだけでなくハリのある胸が動く、ブルルンとした感じで。
「お話させて頂きますわ」
「ほなな」
「私はビナーカ、チャクラム、ブラフマーの矢にです」
 まずはタゴールが言ってきた。
「ヴィマーナです」
「空飛ぶ宮殿か」
「この四つが私の神具です」
「そやねんな」
「どの神具も有り難く使っています」
「成程な」
「そして私はなのです」
 今度はターリヤが言ってきた。
「魔笛、ソロモンの指輪、レメゲトン、ミミルの首なのです」
「魔笛ってあれか」
「モーツァルトの歌劇に出てきたあれです」
「そやな」
「そうなのです、この四つなのです」
「そうやろと思ってたけどな」
 中里は醤油ラーメンを食べつつ話すターリャにこう言った。
「やっぱりそうか」
「はい、これまたなのです」
「めっちゃ強力やねんやな」
「そうなのです」
 そうした神具だというのだ。
「頼りにしているのです」
「成程な」
「そしてですわ」
 エカチェリーナも言ってきた。
「わたくしですわね」
「ああ、話してくれるか」
「それでは、ただ」
「ただ?」
「少しお茶を一杯」
 それを飲んでからだというのだ。
「宜しいでしょうか」
「ああ、ええで」
 中里は微笑んで答えた。
「ほなな」
「それでは」
 エカチェリーナはアイスティー、ストレートのそれを少し飲んだ。
 そしてそれからだ、ゆっくりと話した。
「十二枚の翼、天使長の翼にですわ」
「あれはもう身体の一部にもなってるな」
「わたくしの場合はそうですわ」
「そやな、いつも着けてるからな」
「最初から十二枚の翼を持っていましたが」
「あれを着けてな」
 その十二枚の翼をというのだ。
「神具になるな」
「はい、そして氷の矢は」
 この神具はというと。 
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