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八条学園騒動記

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第五百九十話 凶悪犯だった警官達その十二

「かなりだね」
「あれだと総帥さんになってもね」
 グループのというのだ。
「かなりだね」
「そのことも間違いないね」
「それでお顔もね」
「ああでね」
「スタイルもいいから」
「ほぼ完璧だから」
「あのエウロパでも」
 敵からしてみてもというのだ。
「認めるしかなくて」
「そうしたキャラだね」
「そうなってるね」
「まさにね」
「本当に凄いと誰もが認める」
 ジョルジュはここでこの言葉を出した。
「例え敵でもね」
「そういうことだね」
「嫉妬が入る場合もあるけれどね」
「嫉妬?それはよくないね」
 ジミーは嫉妬と聞いて顔を顰めさせた。
「そうした感情はね」
「ジミーは嫉妬は嫌いなんだ」
「うん、実はね」
 実際にというのだ。
「そんな感情持つよりも」
「それよりもだね」
「努力して」
 そうしてというのだ。
「自分を高めるべきだよ」
「そうすべきだね」
「嫉妬する時間があったらね」
 それこそというのだ。
「そうすべきだよ」
「人間努力したら変わる」
「より高みに至れるから」
 それでというのだ。
「そうしていくべきだよ、漫画の描き方も」
「嫉妬を入れるとだね」
「よくないよ、ただね」
「ただ?」
「嫉妬を抱いてそこから自分もってなって」
 そうしてというのだ。
「自分も頑張ったね」
「いいんだ」
「負けるかってなってね」
「それって努力だよね」
 ジョルジュはジミーのその話を聞いて言った。
「まさに」
「ああ、そうだね」
 ジミーも否定しなかった。
「まさに」
「嫉妬はしていてもね」
「というか嫉妬しても僻んでね」
「悪い考えに至ったり嫌がらせをするんじゃなくて」
「自分もってなって」
 そうしてというのだ。
「努力すればいいんだよ」
「それが出来た人は立派だね」
「確か」
 ジミーはここで考える顔になって言った。
「手塚治虫もそうだったよ」
「あの漫画家の」
「さっきジョルジュがバイク漫画のシリーズで出した時代だったね」
「二十世紀後半だね」
「その頃の日本の人だったね」
「というかその人こそがだよ」
 手塚治虫がとだ、ジョルジュはジミーに答えた。
「日本の漫画を発展させた人だよ」
「今みたいにだね」
「そうした人だよ」
 こうジョルジュに話した。
「本当にね」
「その手塚治虫もね」
「嫉妬していたんだ」
「他の漫画家さんにね」
「いや、嫉妬って」
 ジョルジュはジミーにまさかという顔で言葉を返した。
「あの人が漫画を変えた人で」
「物凄く作品も売れていたね」
「もうデビューしてから最後まで漫画界の頂点にいたんだよ」
 その死までというのだ。
「そんな人が嫉妬って」
「いや、それがね」
「他の漫画家さんに嫉妬していたんだ」
「そうだったんだ」
「信じられないけれど」
「信じられないならお話するよ」
 ジミーはジョルジュに真剣な顔で話をはじめた、今度は彼が主に話す方になってそれで話すのだった。


凶悪犯だった警官達   完


                2020・10・2 
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