覇王の隣に戦闘狂 Ruler with Berserker
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入学
前書き
_〆(。。)
《鷹城柊矢》
《鷹城桃花》
《小山田城嶋戌》
彼等が学園の門を抜けると前庭が広がる。
屋根は全面ガラス張り。
校舎への道は幅が広い。
大人数が行き交える。
その左右には水路が有った。
大きな図書館にも見える校舎に入ると直ぐにエントランスホール。
「本日入島した方々ですね?」
受付の女性が近付いてくる。
「ようこそ【ヴァルハラ・イースト】へ」
彼女は端末を出して地図を示す。
「この人工島を【第十三ルーン・レルム】と言うのは御存知の通り。正方形の人工島を四つ組み合わせた形状をしており各島のことを東西南北の【領域】と呼ぶのですが───」
聞けば各領域には学校が一つだけ。
それらは全て【ヴァルハラ】と呼ぶ。
城嶋戌たちが入るのは【東方島領域】の分校となるらしい。
「ルーンズの能力【ルーンスペル】の研究事業と成果は世界的に価値が認められており、ルーンズ育成の要である教育機関には莫大な予算が投入されているんですよ」
島での待遇は【階位】によって変わるものの、ヴァルハラ学園によって最低限の生活は保証されるとのこと。
このルーン・レルムではルーンズとしての能力が数値化されており、それに応じた階位が与えられるらしいが詳しくは能力測定の後で説明してくれるのだそうだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
三人は銀色の端末を受け取る。
裏には木の葉らしき簡略ロゴ。
どうやら【YGGD-RASIL】というメーカーが作ったものらしい。
「破損したら直ぐにお知らせ下さい。レルムではこの端末【レクスペリア】にクレジットをチャージして全てを電子マネーで決済するので」
これが無ければ学食も使えずモノレールにも乗れないのだという。
桃花が大事そうに端末を抱き締めると受付嬢は3人に道を空けた。
「『医務室』を検索して移動して下さい。ルーン・レルムでは全てを自分で考え決めなければなりません。これはその一歩です」
「あれ? 私の端末画面が勝手に」
「レクスペリアはルーンズの思考パターンを読み取って動くんですよ」
これも研究の成果なのだという。
しかし柊矢と城嶋戌の端末は動かない。
「御二人は思考を体内の魔素に干渉できていないだけですよ。彼女は出来てますし慣れれば同じようになるはずです」
城嶋戌は体や物に【魔素】を流して使う修業は十分に積んできた。
しかし思考を魔素に干渉させるのは、ある意味で逆の発想に近いこと。
柊矢は特殊な事情によって基本的に手動で端末を使うしかない。
「先は険しそうだな」
柊矢はぼやかずに居られなかった。
後書き
_〆(。。)
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