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レーヴァティン

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第百七十九話 渡河その二

「だからな」
「騎兵隊をどうするか」
「それが課題だな」
 何といってもというのだ。
「本当に」
「今回はそうでござるな」
「こっちも騎兵隊はあるしな」
 久志は帝国軍騎兵隊の話もした。
「ヌミディアとかで集めたな」
「彼等も集結させているでござる」
「ソフィアにな」
「ではこの度は帝国軍騎兵隊に活躍してもらう」
「ああ、只騎兵隊には騎兵隊でもな」
 それだけではないとだ、久志は進太に話した。
「そこにな」
「さらにでござるな」
「歩兵とな」 
 ここには銃や術も入っている、かなり長くなっているパイクだけでなくそうしたものも多く備えているのだ。
「砲兵もな」
「そして空船もでござるな」
「使ってな」
「そうしてでござるな」
「戦う、東方の諸国家は騎兵は強いがな」
 このことは事実だが、というのだ。
「歩兵は重要視されていなくて砲兵もな」
「重視されていないでござるな」
「だからな」
 それ故にというのだ。
「俺達はな」
「総兵力を使って」
「そうしてな」
「敵の騎兵を倒すでござるな」
「騎兵だけじゃなくてな」
「歩兵に砲兵、空船も使って」
「あれだよ、オーダーミックスだ」
 久志は笑って話した。
「あれで戦うな」
「それね、あらゆる兵種を同時に使う」
「ナポレオンが用いたな」
「あれで戦うのね」
「モデルにしたんだよ」
 ナポレオンのオーダーミックス戦術を実際にというのだ、久志は起きた時にそのことを学んだのである。
「俺も勉強してな」
「それで用いるのね」
「ナポレオンは最後は負けたけれどな」
「ワーテルローでね」
「凄かったことは事実だしな」
 それでというのだ。
「俺もな」
「参考にしたのね」
「ああ、そうしたんだよ」
「実際にナポレオンは凄かったな」
 芳直も言ってきた。
「あの人は」
「そうだったよな」
「ロシア遠征まではな」
「あれから一気に転落したな」
「戦争ばかりして戦力も失ったしな」
 戦争が続けばそうなることは当然のことだ、だからこそ百戦百勝は最善ではないのだ。むしろよくないとされるのだ。
「精鋭を失ってな」
「そしてな」
「戦力が落ちていってた」
「そしてな」
 そのうえでだったのだ。
「数だけで戦う様になって」
「フランス軍の戦力が落ちてな」
「国力も使って」
「タレーランとフーシェにもそっぽを向かれたよ」
 国家の外交と内政の柱達にだ。
「それでロシア遠征失敗して」
「そしてな」
 その結果というのだ。 
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