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おぢばにおかえり

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第六十一話 食べてもらってその二

「それは」
「だからそういう問題じゃないの」
「そうなの?」
「そうよ。それに千里結構お料理得意だしね」
「それはね」
 子供の頃から作っています、高校時代もおぢばにいる時以外はいつも作っていました。
「私もね」
「だったらこのままね」
「お料理の勉強をして?」
「それでこの子に作ってあげてね」
 阿波野君を見ながら言いました。
「そうしてあげてね」
「僕もそうして欲しいですね」
 笑顔での言葉でした。
「心から思います」
「またどうしてなのよ」
「どうしてもこうしてもですよ」
「私が作ったものをなの」
「もっと食べたいですね」
「ははは、じゃあどんどん食べて欲しいな」
 お父さんもここで言いました。
「阿波野君には」
「そうしていいですか」
「是非な」
「それじゃあもっと成人していきます」
「同じ奥華だし丁度いいな」
「丁度いいって何がよ」
 お父さんの言っていることもわかりません、私は首を傾げさせながらオムライスを食べていましたがその間に。
 阿波野君は凄い勢いで食べていきます、私はその阿波野君に言いました。
「よく噛んで食べないと」
「身体によくないですよね」
「わかってるじゃない」
「家でもよく言われるんです」
「そうなの」
「お母さんに」
「いいお母さんね、本当によく噛んで味わってね」
 阿波野君にあらためて言いました。 
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