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夢幻水滸伝

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第百六十三話 近付く最後の決戦その六

「出してるんや」
「そういうことやな」
「この仕組みやと万全に治められる、問題点があっても」
「そこを改善していけるな」
「その余裕もある」
 ただしっかりしたものであるだけでなくというのだ。
「これはいける、ほなな」
「統一した後はやな」
「太宰の案でいったらええ」
「これ以上ええ案が出ん限りやな」
「そや」
 まさにというのだ。
「これでな」
「ほな戦の後は」
「また会議を開こうって太宰言うてるしな」
「そこで決めるんやな」
「そうなるわ」
「そうか、ほな戦の後は当分政に専念してやな」
 中里は抹茶を飲みながら言った。
「国固めをしてな」
「豊かにしてくことになるわ」
「そうなるな」
「統一も大変やが」
 芥川はさらに言った。
「その後もな」
「大変やな」
「創業と守成や」
「その両方やな」
「どっちも大変や」
 まさにというのだ。
「そやからまだまだ気は抜けんで」
「僕等もその政に加わるな」
「治の足場を固めて国を豊かにして」
 そしてというのだ。
「他の勢力と争う、ここで確かな勢力になれば」
「他の勢力を圧倒出来るな」
「九十五億の人口と最先端の技術に多くの穀倉地帯と豊かな資源」
「それだけ揃ってるとな」
「もう他の勢力をや」 
 それこそというのだ。
「圧倒的出来る、それでや」
「戦の後はやな」
「当分はな」
「政に専念するな」
「そうなるわ」
 まさにというのだ。
「こっちの世界の歳月で十年いや二十年以上はな」
「かかるか」
「そうなるわ、まあ僕等日本は数年で統一して他の勢力もな」
「それ位でやってるな」
「そして今回の戦は数ヶ月程度やが」
 こちらの世界でそれだけの歳月が経っているというのだ。
「僕等星のモンは歳取ることないしな」
「こっちの世界やとな」
「そやからな」
 それでというのだ。
「僕等は歳月あまり感じんけどな」
「何年経ってもな」
「このことも実感したな」
「歳取らんとな」
「それでも不死やないみたいやけどな」
「ああ、病気にもなるしな」
 それにとだ、芥川は中里に話した。
「やっぱり寿命になったらな」
「死ぬやろな」
「この世界でも人は死ぬ」
 絶対にというのだ。
「やっぱりな」
「それは避けられんな」
「魂は輪廻転生を繰り返してもな」
「身体はそうはいかんな」
「そや、この世界でも不滅やない」
 身体はというのだ。
「そやからな」
「僕等も死ぬな」
「この世界では寿命になるまで復活も出来るが」
 それでもというのだ。 
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