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夢幻水滸伝

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第百六十二話 日本に近付きその十三

「待っています」
「そうやねんね」
「ですから終わりましたら」
 戦、それがというのだ。
「その時はです」
「飲むんやね」
「そうしましょう」
「それまでの辛抱やね」
「あと少しです」
 太宰はこうも言った。
「ですから」
「辛抱やね」
「そうしましょう」
「ほなな」
 二人で話してだ、太宰は話が一段落して自室に戻るとそこに来た喜久子に話した。
「貴女は警察をです」
「やはりそうなりますね」
「はい、お願いします」
「それでは」
「あと考えましたが衆議院と参議院の議長は」
 こちらはというと。
「両院合わせての議長にです」
「神星の人をですか」
「そうしましょう」
 それぞれの院に一人ずつというのだ。
「やはり」
「そうしますか」
「棟梁にそうお話します」
「そうですか」
「はい、そして」 
 それでとだ、太宰はさらに話した。
「財務、内務、産業、技術、軍務にです」
「それぞれの大臣にですか」
「神星の方に就いてもらいましょう」
「そうしますか」
「是非」 
 こう言うのだった。
「ここは」
「そうされますか」
「はい、そして軍にはもう一人です」
「就いてもらいますか」
「参謀総長つまりです」
「軍師にもですね」
「そちらは芥川君になりますか」
 彼にというのだ。
「就いてもらいます」
「やはり軍師はあの人ですね」
「戦術戦略は特に秀でておられますので」
「だからこそ」
「あの人です、問題は戦が終わった後です」
「どう治めていくか」
「そのことを今から考えていきましょう」
 こう言ってだった。
 太宰は喜久子とも話していった、彼はもう戦後のことを考えていた。


第百六十二話   完


                  2020・5・15 
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