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レーヴァティン

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第百七十七話 七尾城攻めその六

「共にだ」
「食べられる」
「これがいい、ではな」
「今日のお昼はですね」
「全ての兵達にカレーをたらふく食わせ」
 そうしてというのだ。
「これからの戦もな」
「頑張ってもらいますね」
「そうしてもらう」
「それでは我々も」
「同じだ、カレーを食い」
「英気を養いますね」
「そうする」
 こう言ってだった。
 英雄達は実際にカレーを食べた、本陣でそうしていたが英雄は自分達が食っているカレーについて食いつつ言った。
「シーフードカレーか」
「あれだね、北陸の幸を使ってね」
 桜子が言ってきた、勿論彼女も食べている。
「そうして作ったんだね」
「そうだな」
「この浮島には海はないからね」
「湖の幸だな」
「だから正確に言うとね」
 カレーの名前をだ。
「シーフードカレーじゃなくてね」
「レイクフードカレーだな」
「そうなるね」
「そうだな、だが海老も烏賊も貝もな」
 そして魚もだ。
「全部ね」
「俺達の世界では海の幸だな」
「そうね、潮の味はしない感じだけれど」
 それでもというのだ。
「基本的に味は同じね」
「そうだな」
「潮はともかくとして」
「ああ、美味い」
 英雄はこうも言った。
「実にな」
「そうだよね」
「カレーは色々あるが」
「シーフードカレーも美味しいね」
「俺は魚介類も好きだ」
 それでというのだ。
「だから尚更だ」
「いいっていうんだね」
「ああ、ただどのカレーもな」
 シーフードカレーに限らずというのだ。
「俺は好きだ」
「ビーフカレーもなのね」
「チキンカレーもポークカレーもな」
「じゃあ野菜カレーは?」
「勿論好きだ」
 桜子に一言で答えた。
「そちらもな」
「そうなのね」
「そして海老フライカレーやカツカレーもな」
 こうしたカレー達もというのだ。
「好きだ、ハンバーグやソーセージのカレーもな」
「好きなのね」
「そうだ」
「というか嫌いなカレーあるの?」
 桜子は英雄に微笑んで問うた。
「一体」
「ドライカレーはあまり興味がない」
「そうなの」
「ああ、そして特に好きなカレーはな」
 それはというと。
「難波のカレーだ」
「大阪のっちゃな」
 愛実が応えた。
「それっちゃな」
「そうだ、あの自由軒のな」
「最初からご飯とルーを混ぜてあるカレーっちゃな」
「ドライカレーはあまり興味がないが」
 それでもというのだ。 
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