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夢幻水滸伝

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第百六十話 見られる動きその八

「こうした時こそな」
「リラックスしつつもやな」
「気を抜いてはいけない」
「そう言うんやな」
「拙者としては」
 セスペデスにステーキを食べつつ話した、見れば三人共今は士官室でステーキを食べて楽しんでいる。
「それはな」
「ほんまにな」
「そこまで気をつけんでもええ」
 真面目なクッツェーにエチェニケは笑って話した。
「別にな」
「今は休憩中やからか」
「そや、今はな」 
「働いている人に任せて」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「わし等はな」
「ゆっくりすれべええか」
「寝てもええ」
 所謂昼寝を楽しんでもいいというのだ。
「シェスタをな」
「そんなものか」
「それで何かあればな」
 その時にというのだ。
「動けばええんや」
「そこは割り切ってやな」
「というか前から思ってたけど自分はな」
 エチェニケはクッツェーに笑って話した。
「生真面目やな」
「そうか」
「ちょっと以上にな」
「結構躾の厳しい家で育ったんかいな」
 リョサが問うた。
「それでかいな」
「まあ躾はな」
 実際にとだ、クッツェーはリョサのその問いに答えた。見ればステーキはそれぞれの好みのソースがかけられていてクッツェーのそれはオニオンソースである。
「結構な」
「厳しかったんやな」
「ああ、それでな」
 その為にというのだ。
「僕はこの通りな」
「生真面目になったんか」
「気を抜かん様になった」
「起きてる時はか」
「ああ、けどか」
「僕も気を抜いてる時は抜いてるからな」 
 リョサはクッツェーに話した。
「一番ええのは寝る様にや」
「してるか」
「そうしてる」
「気を抜いてるっていうか」
「もうスイッチをオフにしてる」
 即ち寝ているというのだ。
「完全にな」
「完全にか」
「シェスタや」
 要するにというのだ。
「ええで」
「ラテンだけあるな」
「いやいや、何もせん時は寝る」
「そうしたらええか」
「だからな」
 それでというのだ。
「自分もどや」
「そやな」
 クッツェーは考える顔で述べた。
「ほな拙者もな」
「そうしてみるか」
「食べた後でな」
「そうしたらええ、というか真面目にやっててもな」
 それでもとだ、リョサはクッツェーに話した。
「休む時は休む」
「そうせなあかんか」
「棟梁さんが言うてる通りな」
「シェスタもしてか」
「そういうことやな」
「まずは食う」
 セスペデスはステーキの二枚目を食べつつ言った。 
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