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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百九十話 鑑定の結果その五

「僕もほっとしているよ」
「義和にもよかったことね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「やっぱり親父は弁えているね」
 正直万が一でも疑った自分が恨めしい、とはいっても親父の女好きのせいだと思いもする。やっぱり結婚しているならそうした遊びはしないことだ。
「何といっても」
「そうよね」
「本当に道は弁えているから」
 大事なものは全部持っていると言ってもいい。
「ドラッグもやらないしね」
「覚醒剤とかも」
「若し合法でもね」
 実際に覚醒剤は昔はヒロポンといって合法だった。
「絶対にしないと言ってるよ」
「身体ボロボロになるから」
「麻薬はね」
 それこそどれもだ。
「コカインも大麻もね」
「ヘロインとかもあるわね」
「何でもね」
 使ってしまうともう、だ。
「それこそ」
「だから絶対にしたら駄目で」
「親父もしないから」
 僕にも手を出した人の話をして絶対にするなと話している、僕は覚醒剤中毒の人の話を聞いて絶対にそうしたものはしないと決意している。
「そこもね」
「いいことね」
「うん、破天荒な親父でも」
 それでもだ。
「今回のこともね」
「よかったわね」
「本当にね」
「ええ、じゃあね」
 ここでだ、詩織さんは。
 ほっとした顔になって僕にこう言ってきた。
「言えることが出来る様になったわ」
「言える様になったこと?」
「クリスマス何処か行かない?」
「えっ、まさか」
「兄妹なら言えないでしょ」 
 顔を赤くさせての言葉だった。
「こうしたことって」
「そうだね」
 僕もそれが何故かはわかる、そのうえで詩織さんに応えた。
「じゃあ」
「義和がよかったら」
 その場合はというのだ。
「クリスマスにね」
「うん、何処かでだね」
「二人でいましょう」
「それじゃあね」
「返事待ってるから」
 僕に微笑んでこうも言った。
「宜しくね」
「わかったよ」 
 僕はこう答えた、実際に二人で何処に行こうかと考えた。そうしてだった。
 詩織さんは僕の前から自分のお部屋に戻った、僕はそれを受けて自分のお部屋に戻ったけれど暫くして。
 扉をノックする音が聞こえてきた、それでお部屋の扉を開けると。
 香織さんがいた、香織さんば僕に真剣な顔で言ってきた。
「お話したいことがあるの」
「それは」
「書斎か何処か行かない?」
「二人でお話するところにだね」
「お部屋じゃ何だから」
「そうしたお話なんだ」
「今だと誤解されるから」
 それでというのだ。
「ちょっとね」
「うん、じゃあね」
 僕は香織さんの言葉を受けてだった。
 香織さんを書斎に案内した、書斎は幸い誰もいなくてだった。
 僕達は二人で話した、香織さんはすぐに僕に言ってきた。 
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