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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百八十九話 ワインの後でその十一

「それでもです」
「そうだったんですね」
「ですから義和様も」
「八条家の人間としてですね」
「しっかりとされて下さい」
「そうなる様にしていきます」
「そしてそのお手本は」 
 その人はというと。
「止様です」
「親父ですね」
「はい」
 まさにというのだ。
「あの方です」
「畑中さんよくそう言われますね」
「止様が立派な方だからです」
「人の道は外れてないですからね」
 このことがあってだ。
「そうですね」
「そうです、大事なものは全て持っておられます」
 親父はというのだ。
「そうした方です」
「色々破天荒ですけれどね」
「その破天荒は傾きです」
「それなんですね」
「あの方は生来の傾奇者なのです」
「何か前田慶次みたいですね」
 生来の傾奇者というとだ。
「何か」
「戦国時代のあの人ですね」
「前田家の」
 前田利家の甥にあたる、尚小説や漫画では前田利家がかなり悪く書かれているがその実は前田慶次にも負けない傾奇者で肝っ玉も負けていなかったらしい。それで年齢も近いこともあってよく殴り合いの喧嘩もした様だ。
「あの人ですね」
「はい、常識に囚われないで」
「それでいて人の道は外れない」
「大事なものは持っているとなると」
 それならだ。
「前田慶次ですね」
「そうですね、華もおありですね」
「親父はそうした人なんですね」
「そうですね、そして人としてです」
「大事なものは全部持っていますね」
「こうした人は素晴らしいです」
 つまり親父の様な人はというのだ。
「ですから義和様もです」
「お手本にしていいんですね」
「そうです、先程お話させてもらった馬鹿者は反面教師にして」
「実際最高の反面教師ですね」 
 人間そこまで愚かになりたくないしなったら終わりだ、冗談抜きで縛ってオウムの悪事の被害者の遺族の人達の前に自分が大嫌いな法律に守られていない状態で突き出したい。その時どう言うかも見ものだろう。
「ああはなるまいと思って」
「左様ですね」
「それでお手本はですか」
「止様です、そして総帥様も」
「あの方はもう」
 それこそだ。
「理想ですね」
「そこまでの方ですね」
「八条家も色々な人がいますが」
 親父みたいな破天荒な人もいるけれど大抵真面目な人である。悪人は僕が知っている限りいないのはいいことだ。
「総帥さんは本当に」
「器が大きく隅まで見ておられて」
「ちゃんとしていますから」
「まさに一族の総帥だけあられますね」
「グループの総帥ですしね」
「ああした方がおられて」
 それでというのだ。
「八条家も八条グループもです」
「円満ですね」
「色々危機はありましたが」
 ピンチは誰にでも何処にでもある。
「総帥様がおられて」
「それで逃れたことも多いですね」
「そして跡継ぎの方も」
「あの人もですね」
「素晴らしい方ですから」
「やっぱり総帥さん、ご本家がしっかりしていると」
 それだけでだ。
「有り難いですね、ただ跡継ぎさん僕には優しいですが」
「止様にはですね」
「厳しいですよね」
「はい、あの方にとって止様は幼い頃から弟の様な方で」
「兄弟みたいなものですか」
「よく破天荒な止様を注意されていて」
 そしてというのだ。 
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