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星河の覇皇

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第七十五部第五章 宣戦布告その三十七

「そしてです」
「必ずですね」
「ご自身で頭角を表されていて」
「連合に亡命しても」
「強い国家元首として」
 その立場でというのだ。
「名を残されます、ですから軍人として入ってもらっても」
「もう軍人としてはですか」
「生きられないでしょう」
「政治家ですか」
「そうなると思います」
 彼の場合はというのだ。
「私は」
「そうですか、それは連合軍としては」
「残念ですね」
「はい」
 どうにもという顔でだ、バールは八条に答えた。
「そう思います」
「義勇軍の名将になられるので」
「間違いなく」
「そうですね、しかし連合軍はです」
 このことは正規軍も義勇軍も同じである。
「完全に志願制です」
「その採用は」
「ですから連合に入ることを求めても」
「それで連合に入ってもらっても」
「連合軍に入ってもらうことは」
 つまり義勇軍にだ。
「おそらくです」
「ありませんか」
「義勇軍元帥としてお招きしても」
「それでも」
「そうだと思います、戦う必要がなければ」
 その時はというのだ。
「軍人にはならない」
「そうした方ですね」
「シャイターン主席は」
「必要だから戦争を行っている」
「そうした方なのですね」
「そう思います、そしてこの度の戦争は」 
 今度は今宣戦布告が行われた戦争の話だった。
「どちらが勝つかは」
「わからないですね」
「どうしても」
「長官でも」
「はい、国力ではオムダーマンですが」
 それでもというのだ。
「その国力差もです」
「覆されますね」
「時と場合によっては」
「そうなってしまいますね」
「アッディーン大統領は確かに名将です」 
 オムダーマンの彼もというのだ。
「しかしです」
「シャイターン主席も同じ」
「やはり名将ですね」
「それならばですね」
「国力においてオムダーマンが上でも」
「それでもです」
 その有利な国力もというのだ。
「オムダーマン側に何か失態があれば」
「その時は」
「ティムールが」
「勝ちます」
 彼等がというのだ。
「そうなります」
「勝敗はわからない」
「まだですね」
「オムダーマンかティムールか」
「どちらが勝つか」
「わからないのですね」
「今宣戦布告が行われた」
 まさにその直後である。 
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