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新オズのつぎはぎ娘

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第六幕その六

「スーツだね」
「彼もお洒落だね」
「そうだね」
「あれっ、君達は」
 そのコヨーテが言ってきました。
「ドロシー王女とオズの国の名士の人達じゃないか」
「凄いね、かかしさんに樵さんがいて」
 クロアシイタチも言います。
「臆病ライオンさんに腹ペコタイガーさんもいるよ」
「まさか一度にこれだけの人に会えるなんて」
「思わなかったね」
「それに」 
 コヨーテはジョージ達も見て言いました。
「今話題の」
「うん、オズの名誉市民の子達だね」
 クロアシイタチもコヨーテに応えます。
「まさに」
「どんな子達から思っていたけれど」
「こうした子達だったんだ」
「いや、五人共可愛いね」
「そうだね」
「可愛いのかな」
 ジョージはコヨーテ達の言葉にどうかという顔で応えました。
「僕達って」
「子供だからだね」
 神宝はコヨーテ達の言葉の理由をこのことから考えました。
「それでだね」
「そういえばこの人達大人だね」
 カルロスハコヨーテ達を見て言いました。
「大人から見れば子供は可愛いね」
「そうした意味の可愛さね」
 恵梨香はこう考えて納得しました。
「そういうことね」
「女の子は可愛いと言われると嬉しいけれど」 
 それでもと言うナターシャでした。
「子供だからだね」
「そうだよ、可愛い子供達だよ」 
 まさにとです、コヨーテは五人に答えました。
「僕達から見ればね」
「じゃあ私もかしら」
 ドロシーはコヨーテの言葉を聞いて自分もではないかと考えました、そのうえでコヨーテに対して言いました。
「私も子供だから」
「ドロシー王女は子供の可愛さと」 
 クロアシイタチが答えました。
「それにね」
「もう一つあるの」
「うん、女性の奇麗さもね」
 こちらもというのです。
「あるよ」
「そうなのね」
「そうした年齢だね」
「大人と子供の間ね」
「今のドロシーは十三歳の身体だからね」
 かかしが言ってきました。
「オズマは十四歳でね」
「そうだね。十三歳になると」
 樵も言います。
「もう大人の雰囲気も備わってくるね」
「そうだね。オズの国では自分が願う年齢に成長したり戻ったり出来る様になったけれど」 
 ジャックもこのことから言います。
「十三歳位だとね」
「そんな風だね」
 木挽きの馬も応えました。
「言われてみると」
「まだ子供だけれど大人の雰囲気もある」
 臆病ライオンは考えるお顔になって言います。
「いい年齢だね」
「そうだね、そう思うと」 
 腹ペコタイガーはそのドロシーを見ています。
「十三歳というのは面白いね」
「オズの国に来た時はドロシーはまだ子供だったけれど」
 トトはドロシーの足元から言います。
「今はそんな風だね」
「そうなのね、私は可愛くて奇麗なのね」
 ドロシー自身も思うのでした。 
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