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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第四百十八話 迷宮(ダンジョン)その十五

「いいですね」
「そうだな」
「はい、それで私達も」
「食っていないのか」
「食べていいですか?」
「誰もそんなことは言っていない」
 アクセルはシルにこう返した。
「むしろ遠慮なくだ」
「食べていいですか」
「そうだ、焼いている本人達もな」
 アーニャとクロエにも話した。
「そうすればいい」
「それでは」
「それでは」
 ルノアが応えた、そしてだった。
 実際に自分が焼いた肉にソースを付けて食べてみた、フォークで取ったそれにかぶりつき噛んで飲み込んでから言った。
「美味しいです」
「そうだな」
「マトンを焼いていますが」
「羊か」
「照井さんもどうですか」
「頂けるか」
「はい、どうぞ」
 ルノアはアクセルに焼いた大きなマトンを渡した、彼はすぐにそれを食べてそうしてからすぐに言った。
「確かにな」
「美味しいですね」
「この匂いがいい」
 実際にというのだ。
「味だけでなくな」
「そうそう、マトンはこの匂いがいいのよ」
「食欲をそそるわ」
 アーニャとクロエも自分達が焼いたそれを食べつつ言う。
「味もいいけれど」
「本当にこの匂いもいいのよね」
「俺の国ではこの匂いが苦手という人もいるが」
 アクセルは彼等の世界の日本の話もした。
「しかしだ」
「食欲をそそるわね」
「いい匂いよ」
「そう思う」
 アクセルにしてもというのだ。
「実にな」
「というかですよ」
 シルもマトンを焼きつつ言う、そのマトンは今は休んでいる命達に渡した。
「この匂いが嫌とか」
「そのことがか」
「私達にはむしろです」
「不思議か」
「そう思いますが」
「そこは文化の違いか、俺達の国はな」
 アクセルは自分達の日本の話をさらにした。
「魚を食うことが多い」
「お魚もいいと思いますが」
「肉は牛肉や豚肉が多くな」
「羊は、ですか」
「あまり食わない」 
 このことを話すのだった。
「そしてだ」
「そのうえで、ですか」
「マトンの匂いもな」  
 これもというのだ。
「抵抗のある人が多い」
「そうですか」
「そうだ、だからだ」 
 それでというのだ。
「マトンを食わない者も多い」
「勿体ないわね」
「そうよね」
 アーニャもクロエもその話を聞いて二人で言う。
「マトンの美味しさがわからないとか」
「このいい匂いが駄目なんて」
「もうそれだけでね」
「かなり勿体ないわ」
「俺もそう思う、だが俺は違う」
 アクセルは自分のことを強く言った。 
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