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八条学園騒動記

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第五百八十話 これも役作りその一

                これも役作り
 酒を飲む洪童達を見てだった、マルティは巨大なジョッキで赤ワインを飲みながらこんなことを言った。
「洪童もかなり飲んでるね」
「確かに」
 ベンが共に飲みながら答えた。
「そうだね」
「うん、ただ彼は酒乱じゃないから」
「安心出来るね」
「そのことはね、かく言う僕も」
 飲みつつだ、彼はこうも言った。
「かなり飲んでいるね」
「もうワインボトル三本分は空けてるよ」
「それでまだ飲んでるからね」
「明日の朝二日酔い確実だよ」
「そうなっているね」
「うん、ただね」
 マルティはワインを飲みかつチーズやビスケットを食べつつ言った。
「これがだね」
「役作りの一つだよ」
 ベンはライチ酒を飲みつつ答えた。
「飲むこともね」
「ファルスタッフについてはね」
「ファルスタッフは丸々と太っているけれど」
「大食と大酒のせいだから」
「そう、今のマルティはね」
「飲んでいいんだね」
「むしろ禁欲的なファルスタッフはね」
 そうした彼はというのだ。
「もうね」
「ファルスタッフじゃないね」
「そうだよ」
 まさにというのだ。
「もうね」
「その時点で」
「だから今君が飲んでいることは」
 もっと言えば食べていることはというのだ。
「正しいよ」
「そうなんだね」
「どんどん飲んで」
 そしてというのだ。
「ファルスタッフになることだよ」
「それがいいんだね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「飲んでいこうね」
「それじゃあ」
「明日二日酔いになっても」
「そうなってもだね」
「お風呂に入って」
「身体を奇麗にして」
「それでお酒も抜いて」
 湯やサウナでというのだ。
「そうしてからね」
「舞台に挑めばいいね」
「そう、だから」
 それでというのだ。
「ここはね」
「どんどん飲むことだね」
「洪童も酒乱じゃないけれど」
 それでもというのだ。
「マルティもだから」
「僕飲み過ぎるとね」
「そのまま酔い潰れるね」
「徹底的に飲んだら」
 その時はというのだ。
「もうね」
「だったらね」
 それならというのだ。
「今はね」
「飲むことだね」
「そうしてね」
「役作りだね」
「それをしていこう」
「飲むのもそのうちだね」
「うん、まあファルスタッフは飲んで食べてだけじゃないけれど」
 そのキャラはというのだ。 
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