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戦国異伝供書

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第百一話 出雲攻めその八

「海賊は全てな」
「我等の下に入れますか」
「その様にしてじゃ」
 そうしてというのだ。
「守るぞ」
「それでは」
「出陣の時海の守りは頼む」
 そちらのことはというのだ。
「よいな」
「わかり申した」
 村上も頷いて応えた、そしてだった。
 出陣の時留守は志道があたることになってだった、元就は三人の息子達それに他の一門の者達にだった。
 留守を預かる志道以外の主な家臣達それに四万五千の軍勢を率いてだった。
 月山富田城を攻めに入った、そしてだった。
 富田川を挟んで月山富田城を見る星上山と京羅木山に布陣した、元就は星上山の本陣から敵の城を見て言った。
「さて、これよりじゃ」
「敵の城をですな」
「囲みそうしてですな」
「力で攻めていくか、ですな」
「兵糧攻めですな」
「その様にする、そしてじゃ」
 元就はさらに言った。
「わしはな」
「山中殿ですな」
「あの御仁の相手をしますな」
「そうしますな」
「十人衆とな」
 彼等と、というのだ。
「よいな」
「そして我等はですな」
「他の尼子家の軍勢の相手をする」
「そうしていけばよいですな」
「あの者達のことを任せよ」
 山中そして尼子十人衆のことはというのだ。
「だからよいな」
「これよりですな」
「川を渡り」
「そうしてですな」
「城を囲む」
 こう言ってだった。
 元就は本陣はそのままにして三人の息子達にそれぞれ一万の軍勢を率いさせ本陣には五千の兵を備えとして置き元清に護らせてだった。
 自身は元網を副将としてやはり一万の軍勢と勇ましい家臣達を率いて城を囲んだ。そうして言うのだった。
「ではな」
「これよりですな」
「わしはな」
 まさにというのだ。
「山中殿の相手をする、三千の兵でな」
「そしてですな」
「お主は残りの兵を率いてじゃ」
 そのうえでというのだ。
「他の軍勢と戦え」
「それでは」
「お主でもな」
 毛利家の一門の中で随一の武勇の持ち主である元網でもというのだ。
「山中殿にはな」
「勝てませぬか」
「兵が倍おってようやくな」
 それ位でというのだ。
「勝てるが」
「それでも多くの兵を失いますか」
「山中殿も十人衆も強く」
 そしてというのだ。
「しかも今尼子家は追い詰められておる」
「窮鼠猫を嚙むですな」
「しかも尼子家の兵の士気は落ちておるが」
 だからこそ城は次々と降ったのだ、追い詰められてそれで尼子家を見限る者が多く残った兵も負け戦になると見て士気が落ちているのだ。
「しかしな」
「山中殿と十人衆の兵はですか」
「全くじゃ」
 それこそというのだ。
「士気が落ちてはおらん」
「だからですか」
「お主はな」
「他の兵と戦うべきですか」
「そうじゃ、だからな」
 それ故にというのだ。
「七千の兵でじゃ」
「尼子家の他の兵とですな」
「戦いそしてな」
「破るべきですか」
「そして敵の数が相当に減れば」
 その時はというのだ。 
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