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新オズのつぎはぎ娘

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第一幕その一

               新オズのつぎはぎ娘
              第一幕  ケーキを食べて
 ジョージ達五人は思い立ってオズの国に今回もやって来ました。
 出て来たのは今回はブリキの樵のお城でそこにはかかしとカボチャ頭のジャックも樵と一緒にいました。
 三人はジョージ達がいきなりお城の中に出て来たと聞いてすぐに出迎えに来てそうして声をかけました。
「あれっ、また急だね」
「急に出て来たね」
「どうしたのかな」
「はい、実は」
 ジョージが五人を代表して三人に答えます。
「オズの国に遊びに行こうってお話になりまして」
「ああ、それでなんだ」
「八条学園の時計台の中にある青い渦を通りましたが」
「そうしたらだね」
「ここに出ました」
 こう樵にお話します。
「そうなりました」
「そうなんだね」
「普段はエメラルドの都に出ますが」
 それでもというのです。
「今回はこちらに出ました」
「そうなんだね」
「どういうことかわからないですが」
「あの渦から何処に出るかはオズの国の神々の配剤でね」
 それでとです、かかしがお話しました。
「それでね」
「そのせいで、ですね」
「君達は今回ここに出たんだ」
「オズの国の神々のお考えですか」
「そうだよ、それでね」
 さらにお話するかかしでした。
「このお城に来たからにはね」
「丁度僕達もいるしね」
 ジャックもジョージ達にお話します。
「一緒に遊ぼうか」
「それじゃあ」
「さて、まずはね」
 樵は五人に楽しそうにお話しました。
「このお城の中をめぐろうか」
「案内してくれますか」
「僕達も丁度お仕事が終わったところだし」
「ウィンキーの皇帝としてのですね」
「そう、それが終わったからね」
 だからだというのです。
「タイミング的にもいいね」
「そうですね、じゃあ」
「案内されてもらうよ」
 こうしてでした、ジョージ達はオズの国に来てまずはです。
 樵達に彼のブリキのお城を案内してもらいました、お城は全てがピカピカに磨かれたブリキで出来ていて。
 お花も噴水もブリキで樵やかかし、臆病ライオンやドロシーの像もです。
 ブリキで出来ています、ですが。
 ジョージ達はその像達を見て言うのでした。
「像が増えてるね」
「オズマ姫やベッツイさんやトロットさんの像もあるし」
「腹ペコタイガーやチクタクのもあるし」
「ビリーナもハンクもいて」
「オズの国の名士勢揃いね」
「お友達が増えたからね」
 それでとです、樵は五人に答えます。
「だからだよ」
「それで、ですか」
「像を新たに造られたんですね」
「それでここに飾ってるんですね」
「これまでの像と一緒に」
「そうされていますか」
「僕達四人が出会ってね」
 樵はかつてドロシー達とはじめて出会った時のことを思い出しながらジョージ達に笑顔でお話します。
「それから他の人達にも出会ったからね」
「それでなんだ」
 かかしも皆でお話します。
「他の人達の像も皆造ってね」
「そしてここに飾っているんだ」
 ジャックも続きます。
「こうしてね」
「オズの国にいるとね」
 樵はにこにことしたままお話します。 
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