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オズのケーキ

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第十一幕その六

「腹ペコタイガーが驚く位にね」
「本当にそうなっているわね」
「そうだよね」
「だからなのね」
「パーティーの時もね」
「ミルクを飲むのね」
「そうさせてもらうよ」
 臆病ライオンはドロシーににこにことして答えました。
「是非ね」
「お肉がなくても満足出来るなら」
 それならともです、ドロシーは臆病ライオンにお話しました。
「いいわね」
「そうだね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「ミルクだけではないから」
「そうだね、今のお話にも出てるね」
「オートミールやパンもあるし」
 それにというのです。
「お菓子もあるから」
「オズの国の動物はお菓子も食べるからね」
「だからね」
 それでというのです。
「そちらも楽しんでね」
「そうさせてもらうね」
「是非ね」
「さて、皆揃ったし」
 王女はオズマ達は来たところで言いました。
「これからね」
「いよいよパーティーのはじまりですね」
「そうなるわね」
 女王にも言いました。
「これから」
「そうですね、いよいよ」
「でははじめましょう」
「それでは」
 女王は王女の言葉ににこりと笑って応えました、そうしてです。
 皆でパーティーが行われる森の中の広場に向かおうとしました、ですが。
 ここで、でした。門番さんがここで皆に言ってきました。
「あの、もうお一人です」
「もう一人?」
「来られています」
 こう女王に言ってきました。
「黄色い煉瓦の道から」
「あれっ、もうこれで皆揃ってるわね」
 オズマは門番さんの言葉に首を傾げさせました。
 それで黄色い煉瓦の道の方を見ると実際に誰かがフェアリーの国の方に来ています。オズマはその人を見て言いました。
「ラゲドー王かしら」
「そうね、あの人は」
 ドロシーもその人を見て言いました。
「ラゲドー王よ」
「そうよね」
「先日来られましたけれど」
 ケーキもその人、ラゲドーを見て言います。
「またですか」
「あの人はもういい人ですが」
 フェアリーの女王も言いました。
「また来られるなんて」
「確か今は気の赴くままの旅をされているそうですが」
 ケーキはまた言いました。
「それならですね」
「そうですね、まさに気の赴かれるままに」
「またこちらに来られたんですね」
「そうですね」
 女王はケーキの言葉に頷きました。
「あの人は」
「それで来られて」
「それでは」
「はい、あの人が来られたら」
「あの人もお客様として」
 その立場でというのです。
「この国に入ってもらいましょう」
「そうされますね」
「オズの国はどなたも迎え入れる」
 まさにと言うのでした。 
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