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戦国異伝供書

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第九十九話 厳島の合戦その十

「我等はこれより」
「しかと国を治めた後でな」
「尼子家をですな」
「攻める、まずは伯耆から攻め石見も完全に手に入れてな」
「そしてですな」
「出雲を攻める」
 尼子家の拠点であるこの城をというのだ。
「その様にする」
「一気に月山富田城は攻めませぬか」
「あの城の堅固さは身に滲みておる」
 元就は強い声で述べた。
「険しい山全体が城じゃ」
「だからですな」
「そうおいそれとは攻め落とせぬ」
 だからだというのだ。
「だからな」
「それで、ですか」
「伯耆と石見を手に入れ」
 そのうえでというのだ。
「出雲じゃ」
「敵の本国をですか」
「攻め取る」
「そうしますな」
「その様に兵を進める」
 この考えを言うのだった。
「よいな」
「それでは」
「では父上、この安芸だけでなく」
 隆景も言ってきた。
「備後、備中、備前、美作に加え」
「周防、長門とな」
「そして石見の領地も加えた」
「我等の総力を挙げてじゃ」
 そうしてというのだ。
「尼子家にあたる」
「そうしますな」
「今や勢力は我等の方が上となった」
「はい、今や我等は四万の兵を動かせます」
「石高も百六十万石を超えてな」
「そして尼子家は二万」
「倍ですな」
「その倍の兵力でな」
 まさにというのだ。
「少しずつでもな」
「尼子家の力を奪っていき」
「そしてじゃ」
 そのうえでというのだ。
「出雲まで追い詰め」
「最後はですな」
「あの城も奪う」
「そうしますな」
「もう今は尼子家には新宮党はおらん」
 尼子家の中で精強を誇ったこの者達もというのだ、元就にとって彼等を尼子家の当主自身に粛清させたことは今も効いているのだ。
「武の柱はな」
「もうないですな」
「だから我等はここまで勢力を拡げられたしな」
 それにというのだ。
「これからもな」
「尼子家をですな」
「攻められる」
 それが出来るというのだ。
「有り難いことにな」
「では、ですな」
「我等はですな」
「伯耆と石見を攻め」
「そうして出雲となる」
 この国を攻めるというのだ。
「まさにな」
「左様ですな」
「それでは今は領地をしかと治め」
「家を強くしますか」
「その様にする」
 こう言ってだった、元就は。
 周防と長門それに石見の大内家の領地であった場所も手に入れてその国々を治めていった。そうしてだった。
 いよいよ尼子家を攻めることになった、その際に家臣達に言った。 
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