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オズのケーキ

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第九幕その二

「だからね」
「それで、ですね」
「いつも作業服か軍服で」
「今はジャージで」
「とにかく動きやすい服装なんですね」
「それで動いておられるんですね」
「身体動かすこと自体好きだしね」
 にこりと笑ってです、五人にこうもお話します。
「そうした服の方が性にも合っているわ」
「何ていいますか」 
 ナターシャはそのお話を聞いて言いました。
「ドロシー王女と似てますね」
「あの人も活発ね」
「王宮におられるよりも冒険に出られて」
「いつも動きやすい服装よね」
「冒険向きの」
「そうね、ただ私はドロシー王女よりも活発ね」
 王女は自分でお話します。
「自分で思うけれど」
「そうですか」
「ええ、そう思うわ」
「同じ位だと思いますけれど」
 ナターシャの見る限りではです。
「私としては」
「そうかしら」
「はい、王女は農作業でドロシーさんは冒険ですね」
「本当にいつも冒険に出てるわね」
「オズの国一の冒険者ですからね」
 本当にオズの国の至るところを歩き回っています、それがドロシーなのです。
「それで、ですからね」
「だから同じ位っていうのね」
「もう少し王宮におられて」
 そしてというのです。
「すぐに冒険に出られますよね」
「王宮におられる時の方が少ないわね」
「そうですよね」
「だからそう言うのね」
「はい」
 実際にとです、ナターシャはお話しました。
「あの人は」
「そうなのね、言われてみれば」
「同じ位ですね」
「そうね、あの人の活発さはね」
「本当に凄いですよね」
「ええ、いつもオズの国を冒険しているから」
 だからだというのです。
「オズの国で行っていない場所もなくて」
「ご存知ないところもですね」
「ない位よ、ただね」
「ただ?」
「オズの国は次から次に新しいものが出て来るから」
 これもまたオズの国の特徴です。
「だから飽きることはないの」
「オズの国をずっと冒険していてもですね」
「そうよ、大陸だけじゃなくて地下もお空も海もあるでしょ」
「本当に色々なものがある世界ですね」
「そうした世界だから」
 それだけにというのです。
「オズの国にいるとね」
「どれだけ冒険してもですね」
「飽きないのよ、それで行っていない場所知らない場所はね」
 そちらはといいますと。
「あくまで現時点でよ」
「そこからさらにですね」
「増えていくものなの」
「それもオズの国ですね」
「私もまさか日本の街が出来て」
 それでとお話した王女でした。
「その街が大阪という街なんてね」
「あっ、オズの国にも大阪ありますね」
「思わなかったわ」
「楽しい街ですよね」
「あんな面白い街があるのね」
「日本にはあるんです」
「一度行ったけれどたこ焼きやお好み焼きも美味しくて」
 空中ブランコを軽々とこなしつつです、王女は言います。その活発さが運動神経にもしっかりと出ています。 
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