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銀河帝国革命

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銀河戦国時代

 
前書き
今回は実質説明回となります。 

 
ゴールデンバウム朝銀河帝国を解体した国家臨時委員会は、新政府樹立に動き出し、オーディン・ソヴィエトにも協力を要請、ソヴィエトでも承諾される。その後協議の結果、強大な権限を持つ首相府と財務省を分割し新たに複数の省の設置が決定。それに伴い上院から3名、下院から5名、ソヴィエトから3名が入閣することとなった。
そして帝国暦488年/宇宙暦797年3月3日、

首相:フランツ・フォン・マリーンドルフ伯爵(上院:帝政会)
内務相:クラインゲルト子爵(上院:帝政会)
外務相:エーリッヒ=ヴァルデマー・フォン・エプレボリ伯爵(上院:無所属)
財務相:ミハイル・テレシチェンコ(下院:無所属)
商工相:ニコライ・ネクラーソフ(下院:立憲民主党)
教育相:パーヴェル・ミリュコーフ(下院:立憲民主党)
農務相:ヴィクトル・チェルノフ(ソヴィエト:社会革命党)
司法相:アレクサンドル・ケレンスキー(ソヴィエト:社会革命党)
運輸相:イラクリー・ツェレテリ(ソヴィエト:社会民主労働党)
労働相:イェーオリ・パルメ(下院:社会共同党)
食糧担当相:ベルティ・ビョークルンド(下院:社会共同党)

を中心とした『共和国臨時政府』が樹立された。銀河連邦崩壊以降、約488年ぶりの民主共和主義政権の誕生であった。

それと同時進行で臨時政府は混乱収拾の為、ロマノフスキー将軍を通じて、帝国正規軍に対し臨時政府への忠誠と協力を求める。結果、軍務尚書エーレンベルク元帥はこれを拒否し退役を宣言、統帥本部総長メルカッツ元帥と宇宙艦隊司令長官シュターデン上級大将は、皇帝一家の生命と財産の保障を条件にこれを承諾、更に帝国軍色の払拭を狙った軍制改革に伴い、

国防相(軍務尚書から改称):ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ元帥(転任)
参謀総長(統帥本部総長から改称):シュターデン上級大将(転任)
宇宙艦隊司令長官:ラーヴル・フォン・コルニーロフ上級大将(予備役から復帰)
地上軍総司令官:エミール・フォン・ロマノフスキー大将(中将から昇進)
装甲擲弾兵総監:オフレッサー上級大将(留任)
憲兵総監:オッペンハイマー大将(留任)

を主要幹部とする、共和国軍へと組織再編が行われた。

3月4日、マリーンドルフ首相は、銀河全土にゴールデンバウム朝銀河帝国の崩壊と臨時政府の樹立を宣言。旧帝国領各地に臨時政府への帰順を求めたのであった。





「皆さん、ごきげんよう。この度、『フェザーン独立国』の初代大統領に就任したアドリアン・ルビンスキーであります。
銀河帝国は長年に渡り、このフェザーンを自分達の属州として扱ってきました。そして豊かな税収を掠め取られる形で、我々は今も搾取され続けており、尊厳は踏みにじられているのです!
それだけではありません!我々は生命の危険すら脅かされているです……!先日、帝国を簒奪した『臨時政府』なる組織が、我々に服属するよう通告がありました。国が変わってもなお、奴等は我々から搾取を続けようというのです!
こんなこと許されて良いはずがない!今こそ我々は帝国の鎖を断ち切り、誇りと勇気をもって立ち上がらなくてはならない!
故に私は、初代大統領として、『フェザーン独立国』の建国を宣言する!」

3月5日、フェザーン自治領主アドリアン・ルビンスキーは、旧帝国から独立し、『フェザーン独立国』の建国を宣言した。
そして同日、自由惑星同盟のヨブ・トリューニヒト政権はフェザーン独立国を承認、正式に国交樹立となり、旧帝国からの離脱が決定的となった。





「我々は!ここに銀河帝国の正統なる後継国家、銀河帝国立憲政府の樹立を宣言する!
共和国臨時政府を僭称する賊徒どもを打倒し、新しきゴールデンバウム朝銀河帝国の創生を実現するのだ!大神オーディンのご加護のあらんことを!」

3月7日、オーディンを脱出していた上院議長オットー・フォン・ブラウンシュヴァイク公爵は、自らの領地にて『銀河帝国立憲政府』の樹立を宣言、自身の娘であり先の皇帝フリードリヒ4世の皇孫であるエリザベート・フォン・ブラウンシュヴァイクを担ぎ上げ、臨時政府に対し対決姿勢を鮮明にした。

また3月9日、同じくオーディンを脱出していた上院副議長ウィルヘルム・フォン・リッテンハイム3世侯爵も、自身の娘で皇孫のサビーネ・フォン・リッテンハイムを担ぎ上げ『銀河帝国正統政府』を樹立、同じく臨時政府に敵対を宣言した。

更に独立戦争を続けていたカストロプ公国も臨時政府への帰順を拒否、隣接する臨時政府首相マリーンドルフ伯爵領への攻撃を開始した。

これらの反革命勢力の誕生に反応して、臨時政府に反感を持つ貴族や軍人たちが次々と反革命勢力への参加を表明、全ての貴族が臨時政府に敵対するかと思われたが、ウィルヘルム・フォン・クロプシュトック侯爵は臨時政府への私財の提供と帰順を表明、それに続いて反ブラウンシュヴァイク・反リッテンハイムの貴族たちが、臨時政府への帰順を申し出たことにより、これ以上の戦力低下を免れることが出来たのである。

一連の動きにより、かつての銀河帝国は『共和国臨時政府』・『銀河帝国立憲政府』・『銀河帝国政党政府』・『フェザーン独立国』・『カストロプ公国』に分裂となり、旧帝国領は戦国時代へと突入していくのであった。

そしてこの戦国時代突入により、遂にあの男が、再び世に出ることになるのである。



 
 

 
後書き
ルビンスキーのキャラに関して、疑問に思った方が多いと思いますが、彼も自治領主という職責を担っているので、ああいう演説も出来ると判断しました。
 
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