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オズのケーキ

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第八幕その七

「お家はオズの国にあるから」
「あの人のお家は」
「そう、そしてね」
 それにというのでした。
「地下にあるのよ」
「オズの国の」
「そう、オズの国のね」
「ノームだからですね」
「地下に住んでいるのよ」
 そうしているというのです。
「お家をそこに置いてね」
「やっぱりそこはノームですね」
「そうよ、楽しく暮らしているわよ」
 そうしているというのです。
「あの人達は」
「それは何よりですね」
「そうでしょ、そしてね」
「そして?」
「ひょっとしたらだけれど」
 王女は明るく笑ってお話しました。
「あの人またここに来るわ」
「この国にですか」
「そう、そしてね」
 そのうえでというのです。
「私達のパーティーに参加するかもね」
「知れないですか」
「オズの国は出会いが多いでしょ」
「そうですね、偶然が重なって」
 そうしてとです、門番さんも応えます。
「不思議な出会いが多くありますね」
「そうした国だから」
 それでとです、王女はお話しました。
「きっとね」
「ひょっとしたらですね」
「あの人もパーティーに来るかも知れないわ」
「そうですか」
「そうなればね」
 その時はといいますと。
「あの人も迎えて」
「パーティーをですね」
「楽しみましょう」
「わかりました」
 二人でこうお話しました、その後で。
 王女達は女王のところに戻りました、そうしてラゲドーのことをお話すると女王は笑顔でこう言いました。
「では若しです」
「ラゲドー王が来ても」
「その時も」
 まさにというのでした。
「喜んで」
「お迎えするのね」
「そうさせてもらいます」
 笑顔での返事でした。
「是非」
「それがオズの国だからね」
「おもてなしをさせてもらいます」
「おもてなしというと」
 ここで言ったのはケーキでした。
「日本ですね」
「恵梨香のお国ね」
「そうですね」
「日本の文化よね」
「はい、オズの国も日本の要素が増えてきて」
 そうなってきてというのです。
「私達もです」
「おもてなしを知る様になったわね」
「素敵な文化ですよね」
 ケーキは笑顔でお話しました。
「本当に」
「そうよね」
「和菓子を作っていても」
 ケーキが苦手と思っているこれのこともというのです。
「それを感じます」
「どうしてもよね」
「それだけに」
 本当にというのでした。
「難しいです」
「和菓子を作ることは」
「繊細なので」
 和菓子はというのです。 
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