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ドリトル先生の野球

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第六幕その三

「どうもね」
「フランスって欧州屈指の農業国なのに」
「そのフランスの豊作の時でもなんだ」
「日本の凶作の時の方がいいとか」
「何か凄いね」
「全くだね、日本は気候がよくて」
 そしてというのです。
「土地はいいしお水もだからね」
「凄い収穫になるのね」
「欧州と比べて」
「そうなんだね」
「お米だしね」 
 作物のお話もするのでした。
「麦よりずっと収穫高もいいし」
「そうそう、日本はお米だね」
「何といっても」
「麦も食べてるけれど」
「お米の国だね」
「そのこともあるからね」 
 主食がお米であることもというのです。
「だからだよ」
「日本は農業の面で欧州よりずっと豊かで」
「人口も多い」
「そうなんだね」
「人口が一億超えているからね」 
 それだけの人がいるというのです。
「欧州ではそんな国はロシアだけだね」
「あの国はとんでもなく広いから」
「その広さがあるからね」
「人口は多いよ」
「けれど欧州の中で特に寒いから」
「農業はね」
 肝心のそちらはとです、動物の皆も言います。
「あまりよくないよね」
「主食麦だしね」
「あとジャガイモもあるけれど」
「全体で見れば日本より厳しい状況だね」
「本当に日本の人口が多いことも」
 このこともというのです。
「気候がいいことも大きいよ」
「そうだよね」
「雨は確かに多いけれど」
「その雨も恵みの雨だし」
「いいんだよね」
「そうなんだ、ただ雨だと」
 先生はスコーンを食べつつこんなことも言いました。
「スポーツは困るね」
「外でやるスポーツはね」
 どうしてもとです、王子は先生にバウンドケーキを食べつつ応えました。中に入っているレーズンも美味しいです。
「そうなるね」
「そうなんだよね」
「練習もね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「今は室内練習場も充実しているから」
 だからだというのです。
「雨でもちゃんとした練習はね」
「出来るんだね」
「特に八条学園は設備が充実しているから」
「雨でもだね」
「しっかりした練習が出来るよ」
「それはいいことだね」
「昔は雨が降ると」
 その時はといいますと。
「試合も練習もね」
「お休みだね」
「そうなったんだ」
「室内練習場もなくて」
「野球も出来なかったよ」
「他のスポーツも」
「サッカーもラグビーもね」
 外でやるスポーツはというのです。
「全くね」
「そうだったね」
「まあね、昔はね」
 実際にとです、ガブガブが言いました。
「仕方ないわね」
「むしろ雨だとお休みで」
 それでとです、ジップも言います。 
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