| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生の野球

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五幕その十

「先生だってね」
「そうしてるしね」
「先生は紅茶が多いけれど」
 最後に言ったのは老馬でした。
「ミルクティーも立派な水分だしね」
「そう、三時のティータイムの紅茶も」
 先生は大好物、生活の一部にもなっているそちらのお話もしました。
「大切なね」
「水分摂取だよね」
「その時だよね」
「何といっても」
「そうだよね」
「だから僕はいつも飲んでいるんだ」
 お茶をというのです。
「しっかりとね」
「そうだよね」
「じゃあね」
「今日も飲むね」
「そうするわね」
「飲まない日はないよ」
 それこそというのです。
「だからね」
「そうだよね」
「じゃあ三時になったらね」
「その時に飲もうね」
「是非ね」
「そうしようね」
 こうしたお話もしました、そしてです。
 先生はそのキャッチャーの人の練習を見ました、今はバッティング練習ですがそのバッティングを見て言いました。
「バットコントロールがいいよ」
「そうですね、右に左に打って」
「どんなコースのどんな球種も打っていて」
 それでというのです。
「凄くね」
「いいですね」
「長打もあるというけれど」
「それよりもですか」
「バットコントロールがね」
 そちらがというのです。
「いい人だね」
「アベレージヒッターですね」
「そうだね、ホームランもいいけれど」
「ヒットもですよね」
「ヒットをコンスタントに打ってくれる人も」
 こちらの人もというのです。
「凄い戦力になるから」
「チームには必要ですね」
「イチロー選手がそうだね」
 先生はこの素晴らしい選手の名前を出しました。
「的確にヒットを打ってくれて」
「チームにも貢献してくれましたね」
「あの人がヒットを打って塁に出てね」
「次の人が打ってくれる」
「そしてイチロー選手のヒットも打点になるしね」
 ランナーがいれば返してくれるというのです。
「だからだよ」
「アベレージヒッターも必要ですね」
「何といってもね」
「そういうことですね」
「三割打っているのは伊達じゃないね、いや」
 ここでその人の打率を確かめてです、先生は言いました。
「三割七分打ってるね」
「かなり高い打率ですね」
「大学野球でこれなら」
「プロでもですね」
「充分だよ、打点も高いし」
「勝負強さもですか」
「いや、得点圏打率は普通だね」 
 そちらはというのです。
「特別勝負強くも弱くもね」
「ないですか」
「安定のある感じだね、ただ長打もあるから」
 見ればここでその人は打球をフェンスの向こうにやりました、一直線に飛んでいくとても速い打球でした。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧