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オズのケーキ

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第五幕その六

「ウォッカをお願いします」
「アルコールの入っていない」
「それをお願い出来ますか」
「いいわよ、ただアルコールで酔わないにしても」
 それでもとです、王女はナターシャに前以てお話しました。
「凄くね」
「酔いますか」
「ウォッカは強いお酒だから」
「アルコールがなくても」
「強烈だから」
 それでというのです。
「一口でかなりくるわよ」
「ウォッカはそんなに強いんですね」
「私は普通のお酒も飲めるけれど」
 王女はオズの国ではそうした年齢です。
「けれどね」
「それでもですか」
「ウォッカ飲んだ時は大変だったから」
「酔って」
「そう、強烈に酔ってね」
 そうなってしまってというのです。
「大変だったから」
「だからですか」
「貴女もね」
「ウォッカについては」
「注意してね」
 そうしてというのです。
「飲んでね」
「そうしたお酒なんですね」
「そう、ウォッカは強いお酒だから」
 ケーキもナターシャにお話します。
「あまりね」
「飲まない方がいいですか」
「私もそう思うわ」
 王女も言ってきました。
「それはね」
「そうですか」
「それよりも」
 王女は林檎酒を飲みつつさらにお話します。
「ワインがいいわよ」
「そちらのお酒ですか」
「ウォッカよりずっと飲みやすいし」
「酔い方もですね」
「ずっとましだから」
 だからだというのです。
「貴女達はね」
「ワインをですね」
「飲む方がいいわ、林檎酒もいいし」
 今飲んでいるこのお酒もというのです。
「こちらもね」
「それじゃあ」
 ナターシャも他の子達も頷いてでした、そのうえでアルコールの入っていない酔うだけのワインを飲みました。
 すると五人共すぐに酔いましたが。
 ナターシャはその酔った感じの中でケーキに言いました。
「酔うと気持ちがよくなりますね」
「それがお酒なのよ」
「そうですよね」
「貴女達はオズの国でこうしたお酒を飲んできたけれど」
 それでもというのです。
「アルコールは入っていないから」
「子供が飲んでもいいんですね」
「そう、そしてね」
 ケーキはさらにお話しました。
「二日酔いにもならないわ」
「アルコールが入っていないから」
「悪酔いもしないしすぐに酔いが醒めるし」
「それはいいですね」
「だから子供が飲んでもね」
「いいんですね」
「だからどんどん飲んでね」
 そのアルコールの入っていないワインをというのです。
「今は」
「わかりました」
「ほっほっほ、大人は普通のワインを飲むが」
 リンキティンク王も陽気に飲んでいます。 
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