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ドリトル先生の野球

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第三幕その三

「いいグラウンドだね」
「ここでそのまま試合出来るよ」
「よく整備されてるし」
「いい場所だね」
「これなら」
 ダブダブもそのグラウンドを観て言います。
「いい野球が出来るね」
「芝生もいいね」
 ホワイティは芝生に注目しています」
「天然だね」
「人工芝じゃないんだね」
「そうね」
 チープサイドの家族もお話します。
「日本では最近天然芝が多いけれど」
「このグラウンドもなのね」
「全体的に設備がいいね」
 トートーはこのことに注目しています。
「バッティングの設備も」
「ボールも多いし質もいいわよ」
 ポリネシアはそちらを観て言います。
「バットやグローブも充実してるし」
「皆熱心に練習しているし」
 ガブガブは部員の人達を観ています。
「雰囲気もいいわね」
「しかも闊達で和気藹々としていて」
 老馬はそのことをよしとしています。
「スポーツをしているって感じだね」
「何か先生に合ってる?」
 ジップはこう思いました。
「こうした雰囲気は」
「先生って勝利至上主義じゃないからね」 
 チーチーはジップのその言葉に応えました。
「スポーツマンシップに基づいて楽しむのがスポーツだっていうから」
「その通りだよ、日本はおかしな先生も多くて」
 マスコミと同じくとです、先生は皆にお話しました。
「試合に負けたら部員は全員丸坊主、自分はしないで次の日丸坊主にしている生徒が少ないと暴力を振るう」
「教師以前に人間失格だね」
「自分はしないって何?」
「負けた生徒に責任があって指導する自分にはない?」
「そんな考えの人間が先生?」
「日本の先生も酷いのいるね」
「しかも暴力振るうって」
 皆そのお話には呆れかえりました。
「最低じゃない」
「人間ですらないわよ」
「そんな手合いが子供達を教えてるって」
「大変なことじゃない」
「僕はこうしたことは絶対に駄目だと確信しているよ」
 そもそも先生の中にはこんなことは何一つとしてありません。
「そんな人の部活なんてね」
「絶対に雰囲気悪いよ」
「もう何かあったら暴力で」
「部員の生徒の子達に何するか」
「朝鮮労働党みたいな感じね」
「そう、あの国みたいでね」
 日本だというのにです。
「もう滅茶苦茶にね」
「暴力を振るって」
「生徒を怯えさせて自分の思う通りにしていくのね」
「あんまりだよね」
「そんな人の部活にいたら絶対に駄目よ」
「挙句には受け身を知らない生徒に床の上で背負い投げをするっていうから」
 柔道の技を素人の人に仕掛けるというのです。
「問題外だよ」
「ええと、背負い投げって柔道の技だから」
「畳の上でするのよね」
「しかもちゃんと柔道を知ってる人に」
「受け身位知っている人に」
「そうしたことを一切無視してね」
 そのうえでというのです。
「そんなことをするんだ」
「もうスポーツじゃないね」
「それって暴力じゃない」
「それもかなり酷い部類の」
「リアルでヤクザ屋さんじゃない」
「生徒の人に何かあったらどうするのよ」
 皆先生のお話にさらに呆れました。 
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