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ドリトル先生の野球

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第三幕その一

                第三幕  リトルリーグ
 先生は今日も大学に出勤して講義や研究に精を出しています、その中で動物の皆にこんなことを言われました。
「先生最近野球のお話結構するよね」
「特に阪神のことについて」
「じゃあうちの野球部はどうかしら」
「八条大学の」
「ああ、この大学の野球部は強いよね」 
 先生は研究室の中で論文を書きつつ皆に応えました。
「そうだね」
「大学野球でも強豪だしね」
「何度か優勝もしてるし」
「プロ野球にもいい選手送り出してるしね」
「うん、八条リーグにもね」 
 こちらにもというのです。
「いい選手を送り出してるね」
「日本のもう一つのプロ野球だね」
「八条グループが運営してるね」
「グループの中のそれぞれの企業が運営していて」
「親会社にもなってるね」
「八条グループはこの学園も運営していて」 
 それでというのです。
「日本を代表する、そして世界的な企業を数多く持ってるね」
「鉄道もやってるし」
「鉄鋼業も自動車業もね」
「新聞や雑誌も出してるし」
「食品にパルプに」
「インターネットにも進出してるわね」
「そうした大手の企業がね」
 グループ内のそうした企業がというのです。
「それぞれチームを持ってるね」
「日本の中で二十四だったかな」
「あと台湾やタイ、オーストラリアでもリーグ持ってたね」
「本場アメリカでもで」
「この前中国でもはじめたし」
「メキシコでも前から」
「歴代の総帥さんが野球好きでね」
 このことがあってというのです。
「やってるけれどこれが企業にとってもいいことなんだ」
「っていうと?」
「それぞれの企業にもっていうと」
「どういうことかな」
「その企業の名前が毎日何もしなくても新聞やテレビで出るからね」
 そうなるからだというのです。
「プロ野球のチームを持ってたら」
「それで名前知られるからなんだ」
「つまりその企業の宣伝になるんだね」
「プロ野球のチームを持っていたら」
「そういうことね」
「そうだよ、正直軍需産業よりもね」 
 こちらの産業で企業経営をするよりもというのです。
「実入りがいいよ」
「球団経営って赤字っていうけれど」
「色々お金かかって」
「それでもなんだ」
「実入りがいいのね」
「だって毎日それだけでその運営している会社の名前が日本全土にいつも出て日本の人達に覚えてもらえるから」
 だからだというのです。
「多少赤字経営でもね」
「実入りはある」
「最高の宣伝になるから」
「だからいいんだね」
「そうだよ、楽天にしてもね」 
 この企業でもというのです。
「成り行きみたいな形で球団経営はじめたけれど」
「毎日いつも自分の企業の名前が出て」
「最高の宣伝になってるから」
「それでいいってなってるのね」
「そうだよ、こんないいことはないってね」
 その様にというのです。
「楽天側も今はそう考えてるみたいだよ」
「そうなのね」
「球団を持つことはその企業にもいい」
「そうなのね」
「そうだよ、まあ親会社の評判が悪いと」
 その時はといいますと。 
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