| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生の野球

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二幕その七

「ですが」
「それでもですか」
「そう、あの人ももう三十代半ばで」
「野球選手としては」
「そろそろ引退だからね」
 そうした年齢になってきたというのです。
「だからね」
「そろそろですか」
「いいキャッチャーの人が欲しいね」
「そしてそうした人が入団すれば」
「阪神は強いままだよ」
 そうした人がいてくれればというのです。
「野村さんや古田さんの様な人がいればね」
「そうなりますね」
「何処かにいて阪神に入ってくれたら」
 先生は心から思いました、そうしてでした。
 また羊羹を食べました、そのうえで言いました。
「美味しい羊羹だね」
「そうだよね」
「この羊羹美味しいよ」
「甘くてそれでいてくどくなくて」
「とても美味しいよ」
 動物の皆もその羊羹について先生に応えます、見れば皆も羊羹を食べてお茶を飲んで楽しんでいます。
「商店街の和菓子屋さんのものだね」
「この羊羹は」
「そうだよね」
「あそこで買ったものだね」
「そうだよ」
 トミーが皆に答えました。
「駅前の方の商店街のね」
「あそこの和菓子屋さんでだね」
「買ったもので」
「それを出してくれたんだ」
「そうなんだ」
 トミーは皆にさらにお話しました。
「この羊羹はね」
「やっぱりそうだね」
「あそこの商店街いいよね」
「いいお店が揃っていてね」
「とてもいいね」
「そうだね、八条町は商店街が二つあるけれど」
 先生も言ってきました。
「どっちの商店街もいいね」
「駅前も学園前もね」
「商店街二つあって」
「どっちも賑わっていて」
「観光地にもなっていて」
「いつも賑わってるから」
「最近日本の商店街は」 
 先生は商店街全体についてどうかというお顔で言いました。
「寂れてる場所が多いけれどね」
「商店街は駅前にあるけれど」 
 ここで言ったのはトートーでした。
「鉄道自体が衰退してるからね」
「それで百貨店もね」
 こちらもと言ったのはチーチーでした。
「傾いているし」
「昔は違ったんだよね」
 ジップも寂しそうに言います。
「駅前はいつも賑わっていて」
「いい場所だったんだよね」
「そこにあるお店は全部繁盛していて」
 チープサイドの家族も寂しそうです。
「駅前が一番賑わってる」
「そうだったんだよね、日本は」
「色々なお店もあって」
 ポリネシアも言います。
「商店街もよくて」
「それが鉄道が衰退して」 
 ガブガブは少し俯いた感じです。
「商店街もそうなったから」
「お店は車道に多くなった?」
 こう言ったのはダブダブです。
「今の日本は」
「そんな傾向あるよね」
 ホワイティはダブダブの言葉に頷きました。
「今の日本は」
「列車から車」
 老馬のお顔は考えるものになっています。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧