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オズのケーキ

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第一幕その八

「林檎の芯を抜いて中にバターを入れて」
「そうしてですね」
「じっくり熱してもね」
「あれも美味しいですね」
「そのまま食べてもいいしケーキにしてもパイにしても」
 そうしたお菓子にしてもというのです。
「美味しいから」
「だからですね」
「ここはね」
 是非にと言うのです。
「林檎を食べましょう」
「お昼になれば」
「サラダも出して」
「デザートもですね」
「林檎にしましょう」
「いいね、アン王女は林檎がお好きだから」
 モジャボロも林檎が好きです、それで言うのでした。
「僕も一緒に旅が出来て嬉しいよ」
「そう言ってくれるのね」
「心からね、本当に林檎があれば」
 それでというのです。
「幸せになれるからね」
「林檎は非常によい果物だよ」
 教授も林檎についてにこにことお話します。
「身体によくて美味しくて」
「素敵な果物よね」
「だから沢山食べていいんだよ」
 王女にもこう答えます。
「だからね」
「それで、よね」
「お昼は皆で林檎を楽しもう」
「是非共ね」
 二人でこうお話してでした、一行はまずはお昼まで歩きました。途中十時には軽くお茶を飲みもしましたが。
 お昼は林檎とオレンジそれにパイナップルにレタスやセロリ、ブロッコリーを入れてフレンチドレッシングをかけたサラダにです。
 ビーフシチューにオイルサーディン、チキンのグリルにパンと林檎ジュースそしてデザートに林檎の芯を抜いてそこにバターを入れてかなり熱したものを出しました、ナターシャはその中のサラダを食べて言いました。
「こうしたサラダも大好きになりました」
「ロシアのサラダとよね」
「はい、こうしたあっさりしたサラダも」
 アン王女に笑顔でお話します。
「そうなりました」
「それで今もよね」
「美味しく頂いています」
「いいことよ、本当にね」
「林檎は、ですよね」
「こうした時も美味しいから」
 サラダに入れてもというのです。
「素敵なのよ」
「そうですよね」
「ただね」
「ただ?」
「私最近実はチョコレートも好きなの」
 こちらもというのです。
「これがね」
「そうなんですか」
「林檎も好きなままだけれど」
 それだけでなくというのです。
「チョコレートもね」
「そうですか」
「だからおやつ、ティータイムには」
「チョコレートをですか」
「出したいわ」 
 こうナターシャにお話するのでした。
「是非共ね」
「チョコレートもいいですからね」
「あちらも美味しいですよね」
「いつも食べたい位に」
「甘くてほろ苦くて」
「素敵な味ですね」
「そうでしょ、だからティータイムはそちらを出すわね」
 王女はナターシャ達五人の子供達にお話しました。
「それでいくわ」
「ははは、今はお昼だけれどね」
 モジャボロは王女とナターシャ達のお話を聞きながらビーフシチューを食べています、そうしつつ言うのでした。 
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