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ドリトル先生の競馬

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第十二幕その五

「ないからね」
「あくまで程度の問題で」
「極端じゃないといい」
「そういうことね」
「お腹が膝まで垂れ下がったりビヤ樽みたいになったら危ないよ」
 そこまでの肥満はというのです。
「けれどね」
「それでもだよね」
「痩せ過ぎても危なくて」
「それが命に関わる位になったら」
「本当によくないわ」
「そうなるから」
 本当にというのです。
「あまりね」
「太ることを気にしなくていいんだ」
「あくまで適度」
「健康の問題にならない限りだね」
「それでいいんだ、むしろ太っている人を馬鹿にすることが」
 このことがというのです。
「よくないよ」
「むしろだね」
「その方がよくないね」
「その方が」
「そうした人が後で太って」
 そうなってというのです。
「その時どう思うか」
「自分自身について」
「そう思うとだね」
「言うべきじゃないね」
「他の人に対して」
「そうだよ、紳士でありたいなら」
 先生がいつも感じていることです、それで言うのでした。
「そんなことは絶対にだよ」
「言わないよね」
「最初から」
「そうよね」
「そうだよ、それがね」
 まさにというのです。
「人として紳士としてね」
「そこは、だよね」
「もうどうしてもで」
「そこはちゃんと守って」
「人が嫌になることは言わないことだね」
「そうだよ、悪口はね」
 それはというのです。
「本当に言うべきじゃないよ」
「だから先生も言わないんだね」
「人の悪口は」
「紳士だから」
「それでだね」
「そう心掛けているよ、若し言ったら」
 人に悪口をというのです。
「その時点で紳士じゃなくなるよ」
「そういうものだよね」
「もうそこまでのものだから」
「先生は言わない」
「何があっても」
「そうしていくよ」
 まさにというのです、こうお話してでした。
 先生は研究室に戻ってからは論文を書きました、そこに王子が来てそうしてこんなことを言ってきました。
「先生今度ね」
「今度っていうと」
「うちに来ない?」
 こう先生に言ってきたのです。
「そうしない?」
「何かあるのかな」
「うん、実は神戸牛のお肉が手に入って」
 そうしてというのです。
「すき焼きやるんだけれど」
「僕もなんだ」
「皆に来てもらって」
「すき焼きをだね」
「食べない?」
「お誘いなら」
 それならとです、先生は応えました。こうしてでした。 
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