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ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)

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スラッシュ・ビストレオ

ハンターベース

「先輩、レプリフォースの輸送列車の反応を確保したデシ!しかも、運用ルートのすべてを使ってかなりの量の物資を運んでいるデシ。」

ゼロとアイリスを治療室に残し、エックスたちはダブルが割り出したマップを見る。開戦時に確保した輸送ルートから一斉にレプリフォース本部に向けて物資が運び出されている。

「まさか開戦時に確保したルート全てを使って物資を輸送し始めるとはな・・・・・」

「でも、どうして一気に本部に向けて輸送を始めたのかな?」

ドラえもんは、不思議そうに言う。

「腹が減ると困るからじゃねの?」

「みんなジャイアンみたいに食いしん坊じゃないんだから。」

「もしかして、次の作戦のための準備じゃないのかしら?」

「・・・・・・・もしかすればこのルートのどれかが本物の輸送車でほとんどが囮だったりするかもしれないわね。」

マーティは、直感ではあるものの読みは悪くない。追い詰められているとはいえ、これだけの大規模の輸送を行うほどレプリフォースはバカではない。おそらく、本物の輸送車を本部へ送り届けることとハンターの勢力を分散させて時間を稼ぐのが目的なのだろう。

「だとすればこちらも手分けして輸送車を攻撃しなくちゃならないのか・・・・・・」

「隊長、副隊長、ホーネック、俺、マンドリラー、ドラえもんさんたちを手分けして向かってもいくつかのルートが本部に辿り着いてしまいますね。イーグリード隊長も集中治療中ですし。」

「“輸送ルートのロシアンルーレット”と言ったところだね。どれかが本物の輸送車で後は囮、いや、もしかしたら攻撃部隊かもしれない。出来れば後者は引き当てたくないね。」

頭を捻るビートブードの言葉にスネ夫は、皮肉を交えながらもギャンブルに例える。

「・・・・・・・・考えていても仕方ない。こちらの戦力も万全じゃないんだ。それに単独で乗り込むのは危険だ。グループに分けよう。ビートブード、マンドリラーのグループはルートEの輸送車を。ホーネックとドラえもんたちはルートA、俺とマーティは、ルートCの輸送車に向かう。みんな状況を把握し終わった後こちらが勝った場合は転送装置で帰投、何かあった場合は通信で呼びかけてくれ。」

エックスたちはそれぞれ手分けしてレプリフォースの輸送車へ向かった。



































レプリフォース輸送車

エックスとマーティは、レプリフォースの輸送車のうちの一つに乗り込んで中を駆け抜けていた。

「ストックチャージショット!!」

チャージを行いながらエックスは連続でチャージショットをノットベレーたちに向けて放つ。マーティもカートリッジを瞬時に換装してバスターショットを連続で発射する。

「エックス。」

「ん?」

「この輸送車は本物だと思う?」

迫り来る敵に対して二人を背中を合わせる。

「戦力としては確かに十分だけど・・・・・・おそらく違うかもしれない。」

「・・・・っというと?」

「戦いの中で補給を無事に送る方法は守りを固めて死守することとワザと守りを固めて本隊を別ルートで送るという手段がある。大半は前者であることが多いけどあれだけルートを分けているんだ。後者という可能性も十分ある。」

「じゃあ、退く?」

「・・・・いや、こっちで派手に暴れていた方がいいかもしれない。」

2人の後方からレプリフォースの輸送列車であり、武装が施された『DG-42L』が迫ってくる。装備されたドリルの攻撃を避けながらエックスは、マーティを抱き上げてホバリング飛行するとアームパーツをプラズマに切り替え、マーティも属性チップを『雷』にしてチャージをする。

「「ダブルチャージショット!!」」

2人のチャージショットはDG-42Lに命中し、爆発を始める。

「「「「メト~!?」」」」

操縦していた兵士と一緒に補助操作を行っていたメットール諸共DG-42Lは木っ端みじんに吹き飛ぶ。

エックスたちはホバリングをやめて着地すると列車はトンネルの中へと入っていく。




























別ルートの輸送列車

一方、ドラえもんたちもホーネックと共に途中で拾ったライドアーマー ライデンを操縦して一番前の車両へと目指していた。一人であったのならライデンと言えど部隊の猛攻の前に耐え切れなかったかもしれないがホーネックを除く5人で操縦してきたので迎撃に向かっていた兵士たちは涙目である者は破壊され、ある者は逃げかえって行く。

「何かこうもライドアーマーで並んで歩いて行くなんてゲームじゃ絶対に見れない光景だね。」

「おらおら!ジャイアン様のお通りだい!!」

「ごめんさないね。」

図に乗って敵を破壊するジャイアンと謝りながらライデンのビームソードで敵を追い払うしずかを見ながらスネ夫は何とも言えない顔で前へ進む。

そうこうしている間に一行は、一番前の車両に着いた。しかし、そこには誰もいない。

「誰もいませんね。」

「っという事はこっちは外れだったのかな?」

「・・・!いや、待て!何かがこっちに向かって走ってくるぞ!?」

ジャイアンは列車の後方に指をさす。よく見ると独眼のライオン型レプリロイドがこちらに向かって凄まじい速度で追いついたかと思いきや自分たちの目の前に大ジャンプして着地した・・・・・・・・何故か口に肉を咥えて。

「モゴモゴ、モゴモガモゴゴ!!」

「何言ってんだ?」

「さ、さあ・・・・・・」

「モガガガ!モガモガガガ・・・・・・」

「口のものちゃんと呑み込んでから話したら?」

「・・・・・・・・」

ライオン型レプリロイドは口に咥えていた肉をさっさと呑み込んだ。

「ゲフッ、俺の部隊に喧嘩を売る命知らずがどんな奴かと思ったらタヌキと蜂とガキと来たか!」

「た、タヌキ!?」

ライオン型レプリロイド スラッシュ・ビストレオが言う言葉にドラえもんは反応する。

「なんでみんな同じことを言うのかな?」

「そりゃあ・・・・・・・ドラえもんの第一印象がそうなんだから仕方ねえんじゃねえのか?」

「まあ、いい。久しぶりの獲物だ!ちっとは楽しましてくれんだろうな!?ウォオオオオオ!!」

ビストレオはドラえもんに向かって飛び掛かる。ドラえもんは、ダッシュで避けるとバスターでビストレオを攻撃する。

「ちっ!少しはできるようじゃねえか!ツインスラッシャー!!」

脚を大きく振り上げ、ビストレオは、上下に別れる衝撃波を繰り出した。

「うわぁ!?」

一方の衝撃波を受けてドラえもんは吹き飛ばされる。

「どうした!?グズグズしているとタヌキ鍋にして食っちまうぜ!!」

ビストレオは怯んだドラえもんに対して追撃を繰り出そうとする。

「させません!パラスティックボム!!」

ホーネックは、ハチ型爆弾を飛ばしてビストレオの追撃を防ぐ。

「なっ!?爆弾かよ!!」

ビストレオは、ビームクローを展開してパラスティックボムを斬り裂いて行く。その間にジャイアン達はドラえもんを回収する。

「ドラちゃん、大丈夫?」

「う、うん・・・・・・」

「ちっくしょう!あのライオン、なんて動きしていやがんだ!」

「う~ん~『チーターローション』でドラえもんも早くするという方法もあるけどおそらく格闘戦でやられるのが見えてるね。」

「いや!僕をタヌキと呼んだ以上報いを受けさせなければ!!」

ドラえもんはポケットからある道具を取り出す。

「えっとこれでもなければ・・・・・これでもない・・・・・」

「早くしろよ!あのライオンそろそろこっちに来るぞ!?」

「ウオォオオオオオオオオオオ!!」

ビストレオはドラえもんに向かって牙を剥き出しにして襲い掛かる。

「えっと・・・・・これで『わすれろ草』!!」

ドラえもんはビストレオに奇妙な花を嗅がせる。

「あれ・・・・・・・えっと・・・・・・・・俺は・・・・・・・・何やろうとしていたんだっけ?」

道具の効果でビストレオは自分が何をしていたのかを忘れてしまう。

「えっと・・・・・う~ん~・・・・・・何か大事なことを言われていたような・・・・・・・えっとデカい・・・・えっと・・・・だれだっけ?」

任務どころか上官であるジェネラルのことまで忘れてしまったらしい。ドラえもんは、そんなビストレオに対して不敵な笑みを浮かべながらチャージを始める。

「ん~~~~俺は一体どこの誰だったんでしょう?う~ん~」

「いいのかな?敵とは言え忘れた状態で攻撃するなんて・・・・・・」

「そんなこと言ったってよ。怒ったドラえもん相手じゃ止めようがねえよ・・・・・。」

ちょっと卑怯に見えているスネ夫に対してジャイアンは言う。ドラえもんは容赦なくビストレオに向かってプラズマチャージショットで攻撃する。

「ぐおおおおぉおおっ!?」

ビストレオは危うく列車の外へ放り出されそうになるが攻撃されたショックで正気に戻る。

「てめえ・・・・・味な真似をしやがって!!ぶっ殺してやる!!」

「やばっ!?どうやら怒らせてしまったようです!!」

「噛み砕いてやるうぅう!!!」

ビストレオは口を大きく開いてドラえもんに飛び掛かる。


ガチンッ!!

「ハ・・・・・・・・歯がぁ・・・・・・」

しかし、当然の如く石頭のため、ビストレオの牙は粉々に砕けてしまった。

「あ~あ~・・・・・・頭なんかに噛みついてくるから・・・・・」

「グランドハンター!!」

ドラえもんはビストレオが怯んだ隙にバスターからグランドハンターを放つ。地面を這うように移動するグランドハンターはビストレオに直撃し、彼の自慢の爪を破壊した。

「お、おれのふゅめがぁ!!(お、俺の爪がぁ!!)」

「これで君も終わりだね。さあ、大人しく観念するんだ。」

「ふ、ふひゃけるんじゃねえ!ひゃれがひぇめえごどぉぎにぃ!!(ふ、ふざけるんじゃねえ!誰がてめえごときにぃ!!)」

「もう、何を言っているのか全然わかりませんね。」

困惑しながら見ている一同の目の前でビストレオはビームクローでドラえもんを切り刻もうとする。対するドラえもんは頭を前にして弾丸の如く突っ込んで行こうとする。

「ひね~!!(死ね~!!)」

その直後、ドラえもんの背後から光弾が通り過ぎて行き、ビストレオの胸部を貫いた。

「があっ!?」

ビストレオは、力を失い、床に落ちるとそのまま列車の外へと落ちて行ってしまった。

「うわああぁあああああああ!!!!」

「あっ。」

ドラえもんたちは彼方へと消えて行ったビストレオの最期を見て思わず唖然とする。後ろの方では別ルートに向かっていたはずのエックスとマーティが駆けつけていた。

「ドラえもん、大丈夫か?」

「のび太君!」

ドラえもんたちはエックスの方へと行く。

「どうしてここに?」

「俺たちの行った方は囮だったよ。少し前にビートブードたちからも連絡が入って向こうも外れだったそうだ。」

「っという事は私たちは全て外れくじを引かされてしまったというわけですか・・・・・・」

「いや、そうでもない。これを見てくれ。」

残念がるホーネックに対してエックスは端末を出してある映像を見せる。

「これは?」

「レプリフォースが所有している衛星兵器だ。大戦前の公式では、まだ未完成という発表だったが俺たちが乗りこんだ列車の端末から取ってきた情報では、既にほとんどの機能が完成しているんだ。」

「じゃあ、この一斉の輸送作戦は一体何のために?」

「おそらく、衛星兵器への最終打ち上げのための物資なのかもしれない。地上からの進軍が無理なら宇宙から狙撃すればいいからな。」

「と、トンでもねえ話じゃねえか!?」

エックスからの報告を聞いてジャイアン達も驚愕した。

「この端末情報からだとおそらく本物の輸送部隊は、宇宙港に行った可能性があるな。」

「じゃあ、急いで向かった方が・・・・・・」

「いや、一旦ハンターベースの戻った方がいい。俺たちの方もだいぶ消耗しているからな。それにおそらく港ではジェネラルを護送するためにカーネルがしんがりに出るはずだ。止めるのならゼロやアイリスの協力も必要だ。」

「そうね・・・・・」

「それにまだこの情報は、本部には知らせていないしゼロが一人で行くという事はないから心配ないわ。」

「よし、じゃあみんなで一旦ハンターベースに戻ろう。そして、みんなで敵の宇宙へ逃げるのを防ぐんだ!」

「「「「「「「おおぉ!!」」」」」」」






























????

「へぇ・・・・・・宇宙へねえ・・・・・」

とある廃ビルの個室において一人エックスたちの通信を盗み聞きしていた者がいた。

「まさか読みがここまでうまく運ぶとはな。・・・・・・・っで、どうすんだよシグマ様。」

後ろの方では、黒いローブに身を包んだシグマが椅子に座っている。

「クックククク・・・・・そうだな。ジェネラルが宇宙に上がる前に捕まってしまっては全て水の泡になるからな。お前は宇宙港に忍び込んでこれを仕掛けてこい。」

シグマは、目の前にいるレプリロイドに一つのアタッシュケースを渡す。

「・・・・・・・最新式の超高性能爆弾か。」

「私の読みが正しければおそらくハンター共・・・・・・特にゼロに関しては、しんがりを引き受けるカーネルとの戦いで時間がかかるはず・・・・・・そして、奴らが倒した瞬間に爆破すれば・・・・・・クックククク・・・・・・」

「やることがエゲツねえな。まあ、そんなアンタに作られた俺が言うのもなんだけどよ。」

レプリロイドはアタッシュケースを閉じると持って簡易転送装置でその場を後にする。

「私は、一足先のあの衛星兵器に行く。お前も私の合図が出たら来るがいい。」

「へいへい、まあ精々あの甘ちゃん共がそっちに来ることを祈ってんだな。まあ、こんな高性能のもんじゃ普通は助からねえけどな。」

レプリロイドはそう言うとシグマの目の前から消えた。シグマも壁に立てかけてあるビームサイズを手に取ると廃屋からそっと去って行く。

「祈ってろか・・・・・まあ、その必要もあるまい。エックスはともかくあのゼロに関してはな・・・・・・クックククク、フッフフフフファ――――――――――ッハッハッハッハッハッハッハッ!!!!」
 
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