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ドリトル先生の競馬

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第十幕その八

「時々だけれどね」
「コーヒーをですね」
「イギリスにいた時は紅茶だけだったけれど」
「それもミルクティーですね」
「それだけだったよ、けれどね」
「それがですね」
「日本に来てからね」
 どうなったかといいますと。
「コーヒーを飲む様になったし他のお茶もね」
「飲まれますか」
「紅茶ならレモンティーも中国茶も飲んで」
 そうしてというのです。
「日本の色々なお茶もね」
「飲む様になったんですね」
「そうなんだ」
「本当に来日されてからですね」
「変わったよ」
「そして楽しまれていますね」
「凄くね、そして」
 先生は皆にさらにお話しました。
「今もだよ」
「このお茶もですね」
「美味しいからね」
 だからだというのです。
「楽しませてもらってるよ」
「それは何よりですね」
「うん、それと競技の時は」
「はい、県の競技場で行われるので」
「だからだね」
「よかったら来て下さい」
「そうさせてもらうよ」
 流鏑馬を終えたホフマン君ににこりと笑って答えました、そうしてです。
 先生はホフマン君と笑顔で別れた後でお家に帰って論文を書いてです、晩ご飯は王子も入れて皆で食べますが。
 この時はご飯はそこそこでビールを楽しみました、缶ビールをわざわざ大きなジョッキに入れてぐびぐびと飲みますが。
 その先生に動物の皆が言いました。
「ビールにソーセージ」
「それはわかるよ」
「僕達もね」
「それにベーコンも」
「どっちも炒めて食べる」
「そのことはね」
「けれど」
 先生が今食べている枝豆を見てさらに言うのでした。
「枝豆も食べるんだね」
「今の先生は」
「来日してからそうなったね」
「ビールの時は枝豆もよく食べるね」
「それも美味しそうね」
「ソーセージもいいけれど」
 こちらも確かにというのです。
「けれどね」
「枝豆もだね」
「ビールによく合うから」
「だからだね」
「皆もそうしている通りだよ」
 見れば動物の皆もソーセージやベーコンだけでなく枝豆も食べています、そうしてそういったものを肴にビールを飲んでいます。
「美味しいね」
「これは最高の組み合わせの一つよ」
 ポリネシアは言い切りました。
「お酒のね」
「あっさりしていて食べやすいんだよね」
 老馬も枝豆を食べています、それも美味しく。
「そしてこの味がビールに本当に合うんだよ」
「日本独特の食べものだけれど」
「これがいいのよね」
 チープサイドの家族は枝豆をついばみつつ笑顔になっています。
「幾らでも食べられる感じが」
「実にいいね」
「最近イギリスにも入ってきているみたいだけれど」 
 トートーはこのことを知っています。
「やっぱり日本独特のお料理よね」
「こんな豆料理があるなんて」
 ジップも食べながら言います。 
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