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ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)

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激戦

ドッペルタウン シグマキャッスル

外から騒がしい音が聞こえる中、エックスは、城の階段を上り続けていた。VAVAは、死に。今度は全ての元凶であるシグマが待ち構えている。

「・・・・・・」

エックスは頂上の扉の目の前に立つと扉を壊そうとする。すると扉はまるでエックスを招き入れるかのように勝手に開いた。

「・・・・・・」

エックスは黙って中へと入る。そこは広々とした広間が広まっており、その奥にはシグマが玉座に座っていた。顔以外はかなり変化しており、カラーリングの主体が黄色と紫、背部から飛び出た巨大な棘状のパーツが飛び出ていた。シグマは、エックスを見ると玉座から立ち上がる。

「よくここまで来たな、エックス。私が心からお持て成しをしてやろう。」

「・・・・・シグマ。よくもドラえもんを・・・・・・玉美を・・・・・・みんなを!!」

「クックククク・・・・Dr.ドップラーを操ってここまで来たがまたもや貴様のために台無しになるところだったよ。この世界の英雄たるお前の冥土への旅たちを祝う祝賀がな。」

「俺が英雄かどうかなんて関係ない。だが、消えるのは俺だけじゃない・・・・・・・シグマ!お前も一緒にだ!!」

エックスは、バスターを展開してシグマを睨みつけながら言う。

「・・・・残念ながら私は、この後王となりこの世に君臨するのだ。新たに始まるレプリロイドの世界の王としてな・・・・・」

「お前も一緒に滅びるんだ!!」

エックスは、チャージショットでシグマを攻撃する。シグマは、軽々とジャンプをして攻撃を回避すると背部のパーツをスパークさせ、エックスに向かって無数の雷撃を喰らわせる。

「くっ!」

エックスは攻撃を回避しながらシグマを狙ってチャージショットを連射する。アームパーツの強化チップの作用により、一度のチャージで複数のチャージショットが撃てるようになった今、シグマを追い込むことは難しい事ではない。徐々に距離を詰め、シグマの目の前にバスターの光弾が迫った。

「ちい!・・・・・・だが!」

命中する寸前、シグマは、装備していた大型シールドを構える。バスターの光弾はシールドに命中すると拡散するように消えた。

「ドップラーが計算したデータを基に強化された盾だ。壊れはせんぞ!!」

シグマは床に着地するとエックスに向けて接近しようとする。

対するエックスはクロスチャージショットを放ち、無数の光弾をシグマに向けて放つ。

「・・・・・フン。」

シグマは、シールドで攻撃を防ぎながら右腕をバスターに変形させ、火炎弾を放った。

火炎弾はバスターの光弾と反れるように交差し、光弾はシールドに防がれ、火炎弾はエックスに命中し、エックスの全身が業火に包まれた。

「グワアアアアアアアアア!!」

「私の炎は目標に命中した瞬間、千度にまで一気に燃え上がる。いくら貴様とて無事ではすまない!!」

「ぐうぅう・・・・・・」

業火に焼かれてエックスは、よろめく。

「休ませたりはせんぞ、エックス!!」

シグマは追撃の雷撃を発射する。エックスはすぐに我に返り、踏ん張る。

「一人では・・・・・死なない!!」

再度連続でチャージショットを放つ。しかし、全ての雷撃を相殺するには至らず、一発がエックスの右肩に被弾する。アーマーはボロボロに崩れ、エックスの素のアーマーが露わになる。その様子をシグマが逃すはずはない。

「休ませはせん!!貴様に味わわされた屈辱の数々、そして、その肉体、魂まで打ち砕くその時まではな!!」

シグマは更に雷撃を続け、エックスの身動きを取れなくする。

「今こそ、我が勝利の時!砕け散れ、エックス!!」

やがてすさまじいエネルギーにより衝撃波が発生し、シグマはシールドで衝撃を防ぐ。衝撃が収まると同時にシールドを降ろすとそこには爆煙が立ち込めていた。

「うおぉおおおお!!」

そこからエックスは、バスターと特殊武器を合わせながら攻撃する。

「やはり簡単には砕けんか。・・・・・・・だが、効いているのは事実のようだな。」

「ハア・・・・・ハア・・・・・・」

エックスは息を荒くしながら立っていた。

「このままいけばエックス、お前の身も心も砕け散るのは時間の問題だな!!」

シグマは雷撃と火炎弾を合わせて一斉攻撃を開始する。それに対応するべくエックスも連続でチャージショットを放つ。

「無駄だ!!貴様がいくら早く撃とうと撃ち尽くし、チャージをするたびにインターバルに遅れが生じる!そして、私の無数の雷撃と火炎は貴様を射止める!!」

「グウワアアアアアアア!!」

シグマの言う通りにエックスは、いくつもの火炎弾と雷撃が直撃する。

「これがドップラーが最後まで調べぬいた貴様のデータだ。私を倒すことなど初めから不可能だったのだ!このまま燃え尽きるがいい!!」

シグマはバスターの威力を最大出力にして火炎を放つ。火炎はエックスの全身を包み込んで燃え盛る。

「く・・・・・まだだぁあああああ!!!」

エックスは、火だるまになりながらもシグマに向かって走り出す。

「何っ!?」

「俺と一緒に燃え尽きろぉ!!シグマ!!!」

エックスは、シグマに向かって行く。だが、対するシグマは無駄な抵抗とでも思っているのかシールドを高速で回転させ始める。

「・・・・・フッ、先ほども言ったはずだ。私は王となるとな!そして、エックス!貴様ももう、一人旅が寂しい歳でもなかろう!!」

「ガアァッ!?」

シグマはエックスに向かってシールドを投げる。シールドはエックスの頭部に命中し、エックスははるか後方へと吹き飛ばされ、壁に激突する。

「決まったな。」

「グッ!」

だが、エックスはヘッドパーツを破壊され、顔を血で染められたような表情になりながらも立ち上がった。

「お・・・・・・お前も一緒に・・・・・滅びるんだ・・・・・シグマ・・・・」

「フッフフフ・・・・・流石だな、エックス。私が無限の可能性として見ただけのことはある。やはり、お前を完全に葬らん以上、世界を私のものにすることはできんな。」

エックスはゆっくりと歩きながらシグマへと近づいて行く。その目は既にうつろな状態に陥っていた。

そんなエックスの足を先ほど投げたシグマのシールドが直撃する。バランスを崩したエックスの腹部をシグマが右腕の装飾を変形させたメリケンが炸裂。エックスは口から真っ赤に染まったエネルギーを大量に吐き出しながら吹き飛ばされた。

「ゴホッ・・・・・・ゲホッ・・・・・・・」

「これでもう精も根も尽きただろう。」

シグマはメリケンを展開したまま、エックスに近づいて行く。

「・・・・・・・・ほろ・・・・・・びろ・・・・・・・・シ、グマ・・・・・」

「!?この期に及んでまだ抵抗するというのか!?」

エックスの執念に驚愕しながらもシグマはメリケンをエックスの頭に向ける。

「ならば、その脳天を打ち砕いて、魂までも粉砕してくれるわ!!」

シグマの右腕がエックスに迫る。

その瞬間、エックスは目の色を変え、懐から何かを取り出す。


ゼロから受け取ったビームサーベルだ。


「それはゼロのビームサーベル!?」

「この距離なら外れない!一緒に地獄へ行こうぜ、シグマ!!」

エックスはビームサーベルの出力を最大にしてシグマの脇腹を斬りつける。

同時にシグマのメリケンがエックスの頭部に命中する。











 





















「ぬ・・・・・・ぬう・・・・・・・」

「ハア・・・・・ハア・・・・・・」

先を制したのはエックスだった。

シグマの体はビームサーベルによってわき腹から真っ二つに切断され、ビームサーベルは出力に耐え切れず、柄が爆散して砕け散ってしまった。

「ま・・・・まさか・・・・・そんなものを隠し持っていたとは・・・・・・・だが・・・・・・まだだ!!ここで私は終わりはせんぞ!!」

「!?」

エックスは咄嗟にシグマから離れる。次の瞬間、シグマは閃光に包まれて大爆発を起こした。

































ドッペルタウン 

その爆発は、外からも確認できた。

「何っ!?今の!?」

マーティは、バスターを撃ちながら爆発が起こった城の方を見る。

「マーティ副隊長、あの城からエックス隊長の反応があります!おそらく、シグマも・・・・!?こ、これは!?」

反応を確認していたハンターが驚いた表情で冷や汗をかく。

「どうしたの?」

「エックス隊長のすぐ近くで巨大なイレギュラー反応を確認!どんどん近づいてきています!一方のエックス隊長の反応が徐々に弱くなっています!」

「何ですって!?」

マーティは、内心焦りながら城の方を見る。

「副隊長、急いでエックス隊長の所へ向かいましょう。」

「でも、こんな数を相手にあの城の上まで行くなんて無理よ!」

その間にもイーグリードが空から飛来してくるメカニロイドをストームトルネードで撃ち落とす。

「俺が援護する。お前たちは、その間にあの城へ突き進め!」

イーグリードは、バスターの出力を最大にしてストームトルネードを放つ。

「この竜巻の中を進め!ある程度の敵ならこの竜巻が守ってくれる。急げ!」

「ありがとう、イーグリード。」

マーティはそう言うとビートブード、ジャイアンたち三人と共に城へと向かって行く。

「・・・・・・エックス、もうすぐ彼女たちがお前の元に着く。それまで倒れるんじゃないぞ・・・・・・」



























シグマキャッスル

「う、うぅ・・・・・・」

エックスは起き上がり、シグマがいた方を見る。シグマの自爆により床に大きな穴が開き、底が見えないほど深く抉られていた。

「奴一人の爆発でこれだけの規模・・・・・・俺を道連れにするつもりだったのか?何度も蘇り、『生』に執着する奴が・・・・・」

しかし、エックスにはわかっていた。

シグマがまだ死んでいないという事を。

「・・・・・・いや、奴はまだ・・・・・・」

その時穴の底から何か物音がした。

「お出でなすったか!」

エックスは急いで穴から離れる。その直後エックスの後ろから巨大なミサイルが数発飛んでいき、城の一部を破壊した。

「やはり生きていたか!」

エックスは後ろを振り向くとそこには巨大な影が見えた。

「その通り、私は『死』など望まん。この世界を手にし、我がレプリロイドの世紀を築き上げるのだ。このドップラーが残した究極のボディでな!!」

煙が晴れ、そこにはドップラーが恐れていた究極のボディを身にまとったカイザーシグマが立ちはだかっていた。

「何度言えばわかるんだ・・・・・・・」

エックスは、バスターを再度展開し、チャージを開始する。

「お前は、ここで俺と一緒に滅びるんだぁあああああああ!!!」

エックスはバスターの光弾を一点に集中させて狙い撃つ。無数のチャージショットは一点に重なり、巨大なエネルギー弾となってシグマの頭部に直撃する。だが、シグマは咄嗟に防御シールドを展開して攻撃を防いだ。

「見事だ、一目見ただけで頭部のみ強化のしようがないゆえに弱点と見抜くとは。『鬼』になりし者の本能がなせる業だと言えるが・・・・・今のお前と私は、一匹のアリが人間に挑むほどのものに過ぎんのだ。」

「それでもおまえを倒す!!例え俺のこの命が無くなろうとしても!!」

エックスは、腕を構え波動拳を撃つ体勢に入る。

「フン、命が無くなろうともか・・・・・・皮肉なものよ。」

シグマは装備されている巨大なバスターのチャージを開始する。

「これが・・・・・・これが俺の最後の技だぁ!!波動拳!!!」

エックスは今までとは比べ物にならないエネルギーの塊を生成し、シグマに向かって放った。

「馬鹿め!たかが貴様一人の命で埋められる実力の差ではないわ!!」

同時にシグマのバスターのチャージが完了し、発射した。二つの閃光が衝突し、エックスの放った波動拳はシグマのバスターにかき消され、エックスはその身を焼かれる。

「がああああああああぁぁぁあああああ!!!」

「ファ―――――――ハッハッハッハッハッ!!そのまま一人冥土へと旅立つがいい、エックス!!」

エックスは何度も壁に叩きつけられ、崩れた瓦礫の中に埋もれていく。

「まだだ・・・・・・・・まだ・・・・・・・・終われない・・・・・・・」

薄れゆく意識の中、エックスは仲間や失った者たちのことを思い出す。

「もっと・・・・・・もっと俺に力を・・・・・・・・ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

「ヌッ!?」

瓦礫が一気に吹き飛ばされ、エックスは這い上がってきた。しかし、その目には既に闘争本能に支配され、全身から凄まじい赤黒いオーラが立ちあがっていた。

そこにかつてのエックスの姿はなく、完全にただひたすら相手を倒すための鬼へとなり果てた。

「ウゥ・・・・ウウゥゥウウウウ!!!」

「・・・・・完全に鬼へとなり果てたか。・・・・だが、これで無限の可能性を秘めたお前は死んだ。せめて、その亡霊を今ここで葬ってくれよう。」

「心ノ臓、止メテクレル!!」

エックスは、これまでにない殺気を立たせ、シグマに向かって行く。対するシグマもエックスに向かって無数の巨大ミサイルを発射する。























「ブーメランカッター!!」

「「!?」」

その直後、爆発で空いた天井の穴からブーメランが飛んできてミサイルの一発を爆発させる。一発の爆発が連鎖し、ミサイルは全弾誘爆する。

「奴らめ、もうここまで乗り込んできたのか。」

邪魔者が入ったとシグマは不満そうな表情を浮かべる。

天井の穴から、ビートブード、マーティ、そして、ジャイアンたちが乗り込んできた。

「デカッ!?いくらなんでもデカすぎじゃねえか!?」

「無理もないよ。でっかい未完成品、デカい頭、次に考えられる要素が無くなるだろ?」

「マーティさん、急いでのび太さんを。」

「副隊長、俺たちが時間を稼ぎます!その間にエックス隊長を!」

四人は一斉にシグマに向かって行く。マーティはそれを見届けるとエックスの方へと向き直る。

「グルルルルルルルルルゥルル!!」

「エックス・・・・・・」

完全な『鬼』となり果てたエックスを見てもマーティは、もう驚きもしなかった。

「今・・・・・行くからね。」
 
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