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ドラゴンクエストビルダーズ:アレフガルドを復活させられてます(新リュカ伝)

作者:あちゃ
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第3章:マイラ・ガライヤ編
  2:頭痛で頭が痛く、腹痛で腹が痛い

 
前書き
体調悪化の為、抗がん剤が1回延期になった為、
今月は2話投稿できたよ。
良いんだか悪いんだか…… 

 
(マイラ地方)
ガロンSIDE

何なんだよこの男は!?
突然俺の事を殴り、デカい独り言を言ったと思ったら、急に不機嫌そうに黙って温泉に浸かり始めたぞ!
兎も角……一旦落ち着いたみたいだし、もう一度話しかけるか。

「お、おい……お前何なんだよ? 俺達のアジトを如何したんだよ!?」
「あ゛ぁ? お前等のアジトぉ?? 誰も居なかったから、温泉を復活させたんだよ! 俺の勝手だろ、お前居なかったんだから!」

「居るとか居ねぇとか関係ねーだろ! ここは俺達のアジトなんだ、勝手に私物化してんじゃねーよ!」
「……………」
ちょっと殴られるかと思ったけど、俺の言葉に何かを考え始めたぞ。

「嫌か? 外部から現れた者に、自分らの領地を勝手に手を付けられるのは?」
当たり前(あたりめー)だろ! ここは俺達が竜王軍からずっと守り続けてきたアジトなんだからな!」
俺の言葉を聞き、深く何かを考えると温泉から立ち上がり俺の方へと近付いてくる。細身だが(すげ)ー筋肉だ!

「そうか嫌か……じゃぁアレフガルドも……」
細マッチョ野郎は何かをブツブツ言いながら服を着直した。
「よし決めた。この地はもうお前等のアジトじゃ無い。ここは俺が管理する土地……マイラを復活させる!」

「何勝手な事言ってんだ!」
「うるせぇ! マイラの復興にお前も手を貸せ! 元々ここに住んでいたみたいだから、お前もマイラの住民になる事を許可してやる」

「お前何様だ!?」
「俺はリュカ。このアレフガルド全土を復興させるイケメンビルダー!」
何がビルダーだ! 服を着たら全然筋肉が目立たないくせにボディービルダーを名乗るのは烏滸がましいぞ!

「おい、早速仕事だ。お前のその筋肉を遺憾なく発揮できそうだぞ」
「は?」
リュカと名乗るこの男が周囲を見渡して仕事だと言う。何事かと思い俺も周囲を見渡すと……

ガロンSIDE END



(マイラ地方)
リュカSIDE

俺がルビスへの復讐計画を練っていると、復興が始まったばかりのマイラに敵が襲来。
まぁ今回は戦闘だけは得意そうな脳筋野郎が居る訳だし、拠点襲撃の戦闘は全て任せよう。
そう思って脳筋野郎に視線を戻すと……ガクブル震えてやがる。

「おい如何した……その筋肉は飾りか?」
「か、飾りなんかじゃねーよ。た、ただ……きゅ、急に腹が痛くなって!! イテテテテテ……こ、これじゃぁ戦えな~い!」

「あ゛?」
「イテテテテ……腹痛が痛い!! 戦いたいけど腹痛が痛い!!」
この野郎……

「そうかぁ……それは大変だなぁ。そう言えば温泉って飲んでも身体に良いって言われてる。さぁ沢山飲むんだ!!!!」
「がぼばばばぼば!!!!!!」
俺は奴の後頭部を鷲掴むと、そのまま頭を温泉に沈めた。

如何(どう)だ、沢山飲んで治ったかい?」
「がばぁ! く、苦ひい!」
「そうかぁ……まだ治らないかぁ……じゃぁもう一回(笑)」
「ちょ、待っ……ごぼぼばぼばばぁ」

「さぁ……腹痛は治ったかい?」
「がはっ……ごほっ、ごほっ!! ご、ごめんなさい……腹痛いの嘘です!!」
当たり前だ馬鹿者!

「じゃぁ一緒にモンスターを倒すぞ」
「え!?」
温泉水をたらふく飲んだ筋肉野郎は、それでも戦う事に恐怖を見せる。

「じ、実は……痛いのは腹じゃなくて頭だった。頭痛で頭が痛くて割れそうだ!」
「……………」
俺は満面の笑みを浮かべ奴の頭を再度鷲掴む。

「そっかぁ……頭が割れそうかぁ。温泉は万病に効くし、直接浸せば直ぐ治るよ。足湯ならぬ頭湯だ!!」
「ちょっと待ってゴメnがばごぼぼぼぼぼぼ!!!!」
筋肉野郎の溺れる声が盛大すぎて、モンスターが温泉周りにまで侵入してきてた。

俺はコイツ(筋肉野郎)の相手で忙しいので、モンスター等には順番待ちをして貰いたいのだが、そんな行儀良く待つ訳も無く、手の放せない俺に襲いかかってくる。
まぁモンスターと言ってもブラウニーが数匹だったから、手早く殲滅できるけどね。
とは言え、筋肉野郎に頭湯を堪能させる手は離れてしまった。

リュカSIDE END



(マイラ地方)
ガロンSIDE

こ、コイツはサイコパスか!
ちょっと嘘吐いただけで、笑顔で水責め(お湯責め?)してきやがった。
まさかモンスターに助けられるとは思わなかった。

「おい、頭痛も腹痛も治ったか?」
「ご、拷問しといて『治った?』とか聞いてんじゃねぇ!」
「何だ……まだ治ってないのか、やれやれ」
「な、治ったよ! っていうか頭痛も腹痛も嘘だよ! 解ってんだろ!」

やっぱりコイツはサイコパスだ!
ちょっと反論しただけでも笑顔でまた拷問を再開させようと近付いてきやがる。
距離を置いた方が良いだろう。

「う~ん……ここは以前から敵に認知されてたのかな? こんなにも早く襲撃されるとは思わなかった。主要施設を造ってから外壁を……って思ってたけど、先に外壁だなぁ」
温泉以外ほぼ何も無い俺等のアジトを見回して、このサイコパスは独り言ちる。

「だから勝手に俺等のアジトを私物化するんじゃねーよ!」
「……なんだ、まだ温泉水飲み足りないのか?」
ひぃぃぃ!! また笑顔で近付いてくるぅぅぅ!!

「ち、ち、違ーよ……ア、ア、アネゴが許さねぇって言ってんだよ!!」
「アネゴ!?」
俺は温泉とコイツから距離をとって勝手を許さない旨を伝える。

「おい筋肉だるま。“アネゴ”って何だ!?」
「筋肉だるまじゃねー! 俺の名前はガロンだ」
そ、そう言えば初めて名乗ったな。

「(ごすっ!)あ痛ぁ!」
「お前の名前なんか如何(どう)だっていいんだよ。アネゴって何だ馬鹿野郎!」

ガロンSIDE END



 
 

 
後書き
素敵な荒くれガロンをよろしくね。 
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