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夢幻水滸伝

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第百三十九話 軍師の読みその二

「どうしてくるか」
「棟梁を攻撃されますね」
「そや」
「何といっても」
「これまでの戦を見てな」
「そして考えて」
「そうしてや」
 そのうえでというのだ。
「こっちで一番の戦力見極めてな」
「攻撃してきますね」
「間違いなくな」
「わかりやすいな、綾乃ちゃんを倒せばな」
 まさにとだ、幸田も言ってきた。
「最強の戦力と大将首も一気にだからな」
「そや、しかもや」
「ああ、尚且つだな」
「綾乃ちゃんは最強の戦力であり棟梁や」
 日本のとだ、芥川はあらためてこのことについて話した。
「その綾乃ちゃんを集中攻撃されたらどうする」
「日本としてはな」
「全員で綾乃ちゃん守ろうとするな」
「そうだな」
「そや、六十万の軍勢全員がな」
「おいら達星の連中もな」
「全員で綾乃ちゃんを守る、つまりは」
 芥川はさらに話した。
「日本が一つになる」
「じゃあ日本全体をだな」
「一気に叩く」
「そうしてくるか」
「そや、向こうからな」
「そうか、アメリカはこっちの世界でも積極的に来るな」
「アメリカというかな」
 今度は坂口が言ってきた。
「アメリカの星の連中がだぎゃ」
「そや、特にトウェインとメルヴィルがな」
 アメリカの棟梁である二人がというのだ。
「そうした連中やろ」
「あの連中は待つよりもだぎゃ」
「攻めるな」
「そうした連中だぎゃ」
「それでや」
 アメリカの棟梁であるこの二人の性格だからだというのだ。
「待つよりもな」
「自分達の方からだぎゃな」
「攻めて来る」
 そうしてくるというのだ。
「そういうことや」
「そうだぎゃな」
「そしてな」
 芥川はここで笑った、口だけでなく目もだ。そのうえで言うのだった。
「敵がそうしてくる」
「それがわかったらとよ」
 美鈴は鼠人の鋭い目で言った。
「その時は」
「こっちは対策を立ててな」
「向かうんだね」
「そや、ほんまに敵は全軍でな」
 アメリカ軍の総力でというのだ。
「綾乃ちゃんと綾乃ちゃんを守る僕達をな」
「一気に攻めて来るとよ」
「その連中にや」
 まさにというのだ。
「どう対するか」
「迎え撃って返り討ちにするでごわすか」
 北原は芥川に目を向けて彼に問うた。
「反撃で」
「基本そやな、しかしな」
「只の反撃ではないでごわすな」
「二重三重、いやもっとな」
「対策を用意してでごわすか」
「それでそうしてくる敵をな」
 アメリカ軍をというのだ。
「倒す」
「そうするでごわすな」
「そや、勝つで」 
 まさにと言うのだった。 
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