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ドリトル先生の競馬

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第九幕その七

「必ずね」
「いい結果になるんだね」
「そう、だからね」
 それ故にというのです。
「王子はその方々を目指してね」
「努力していくべきだね」
「そうだよ、しかし女性も入っているね」
「ヴィクトリア女王だね」
「うん、それは立憲君主としてかな」
「あと家庭人としても」
 このことからもというのです。
「立派な方だから」
「お手本にだね」
「しているんだ、けれど一番は」
 王子がそうしている方はどなたかといいますと。
「明治天皇かな」
「その方だね」
「日本が生まれ変わって戦争もあって発展していって」
「明治維新に文明開化にだね」
「大変な時期にしっかりと国家元首としてあられて」
「質素であられたしね」
「そうしたところを見て」 
 それでというのです。
「あの方を一番のお手本にね」
「考えているんだね」
「そうなんだ」
 こう先生にお話するのでした。
「僕はね、物凄く高い理想だよ」
「それで明治天皇みたいな君主になれるか」
「自信はないんだ」
「そうなんだね、けれどね」
「やっぱり目指して努力することがだね」
「大事だよ、色々なことを学んで」
 そうしてというのです。
「精進していくことだよ」
「このこと自体が大事なんだね」
「そうすれば本当に王子もね」
「立派な王様になれるんだね」
「必ずね、今も僕が見る限り」 
 こう前置きして王子にお話します。
「立派な王子様だから」
「立派な王様にもだね」
「必ずなれるよ」
 王子に微笑んでお話しました。
「だから自信を持ってね」
「努力していけばいいんだね」
「そうだよ、それはそうとして」
「どうしたのかな」
「今言ったけれど王子は王子だからね」
「僕の個性がだね」
「それが出るから」
 それでというのです。
「やっぱりね」
「僕は僕だね」
「明治天皇は明治天皇でね」
「他の方々もだね」
「その方の個性があってその時代のその国の状況もあるから」
 だからだというのです。
「王子がその方々そのままになるか」
「そのことはだね」
「ならないからね」
「そうした諸条件があるからだね」
「だからだよ、乗馬も弓道もそうだね」
 こちらもというのです。
「人それぞれの個性が出るよ」
「そういうことだね」
「うん、例えば馬の種類によってね」
「乗り方や走り方が違うんだね」
「弓道もね、全て同じ弓矢かというと」
「違うんだね」
「そうしたものだからね」
 それ故にというのです。
「そこはね」
「また違うから」
「それでね」
 だからだというのです。 
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