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星河の覇皇

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第七十五部第一章 最後の戦いのはじまりその三十

「大統領でも同じだ」
「無駄な人命を犠牲にしてはならず」
「兵器もですね」
「粗末にしてはならない」
「それが為にも」
「治療や整備の体制も整えていますね」
 部隊のすぐ後ろにだ。
「そうしていますね」
「では、ですね」
「将兵も兵器も何かあれば」
「すぐに治療、整備、修復を受けさせ」
「そのうえで回復してもらう」
「そうして戦っていきますね」
「そうしてだ」
 そのうえでというのだ。
「勝つぞ」
「わかりました」
「では開戦になれば」
「そうして戦っていきましょう」
「損害にはすぐに対応していき」
「そのうえで」
「そうしていく、数が優勢であってもだ」 
 このことに慢心せずにというのだ。
「逐次回復させていってだ」
「粘り強くですね」
「戦っていきますね」
「そうする、補給も万全であるしだ」
 またこちらの話をした。
「このままだ」
「後方のあらゆることを完全にしてだ」
「戦いそして」
「勝ちましょう」
「必ず」
 幕僚達も応える、こうしたことを話してだった。
 オムダーマン軍は戦場に向かっていた、そしてだった。
 その彼等の動きは的確に各国にも伝わっていた、それはほぼ実況で伝わっていてだった。それでだった。
 八条も連合中央政府国防省で見つつだ、こう言った。
「あと少しで、ですね」
「はい、開戦ですね」
「オムダーマンとティムールの間で」
「戦争となりますね」
「それはもう間近く」
「秒読みと言ってもいい」
「そうした状況ですね」
 国防省の官僚達も応えて言う、三次元モニターに映し出されているサハラの宙図と両軍の動きと配置を見つつ。
「まさにです」
「あと少しで、です」
「開戦です」
「そしてですね」
「その後はですね」
「どちらが勝つかですが」 
 八条はこうも言った。
「わからないですね」
「まだ、ですね」
「国力と数ではオムダーマン有利でも」
「それでもですね」
「どちらが勝つかは」
「わからないですね」
「はい、私もです」
 確かな戦略眼を持っている八条を以てしてもというのだ。
「どちらが勝つかはです」
「わからないですか」
「今の時点では」
「どうしても」
「そうです、国力と国力のです」
 まさにというのだ。
「衝突になればです」
「確かにオムダーマン有利ですね」
「その場合は」
「そのまま国力で押し切れる」
「そうして勝てますね」
「我々の様にです」
 八条は自国の戦い方も述べた。 
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