| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条学園騒動記

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五百六十九話 マウリアから見た連合という国その四

「極端な甘さです」
「そうなのね」
「例えば甘くしたカレーは」
 それはというと。
「砂糖を十袋入れます」
「一袋一キロよね」
「大きな調理用の鍋ですが」
「それでも十キロは凄いわね」
「それだけ入れまして」
 そしてというのだ。
「作ります」
「それ甘過ぎでしょ」
 甘口のカレーでもとだ、ルビーはかなり引いてコメントした。
「幾ら何でも」
「はい、ですから」
「私達連合の人間からしたらなのね」
「マウリアの甘いものはです」
 どうしてもというのだ。
「それが過ぎます」
「そうなのね」
「はい、そしてスイーツも」
「こんな甘さじゃなくて」
「もう極端な」
 連合から見ればというのだ。
「そうしたものなので」
「連合じゃ出せないのね」
「左様です」
「蜂蜜もです」
 ラメダスも言ってきた、彼はいつも通りベッキーと共にセーラの後ろに忠実に控えて立っている。まさに従者である。
「そちらもです」
「物凄く使うのね」
「はい」
 こうルビーに答えた。
「ですから甘さも」
「極端なものなのね」
「左様です」
 そうだというのだ。
「ですから連合の方にはです」
「食べられないの」
「そうなのです」
「カリーの辛さも凄いしね」
 ルビーはマハラジャタウンで食べたマウリア人向けのそのカリーの味を思う出しながらラメダスに応えた。
「そう思うと」
「はい、マウリアの味はです」
「私達には合わないってことね」
「スイーツにしても」 
 こちらもというのだ。
「非常にです」
「そういうことね」
「左様です、ただ」
「ただ?」
「お嬢様の舌は神の舌と言われています」
 ラメダスはこうも言って来た。
「ですから選ばれる味もです」
「確かなのね」
「そうです、ですからお店の味については」
「安心していいわね、確かにね」
 ルビーは今度はワッフルを食べて言った。
「これもね」
「美味しいですね」
「ええ、凄くいい味よ」
「ですから」
「お店の味のことは」
「ご安心下さい」
「後はサービスね」
 ルビーも納得した。
「そういうことね」
「そうです、そしてサービスは」 
 今度はベッキーが言って来た。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧