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レーヴァティン

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第百五十九話 美酒その七

「そうした城達もな」
「見せて」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「俺達の力もな」
「戦わずして降らせる」
「そうしていく、だが」
「それもですね」
「後の話だ」
 今すぐではないというのだ。
「今すぐには話は動かない」
「それも全て後ですね」
「そうだ、今すぐでない」
 英雄は良太にこのことも話した。
「やはり後々でだ」
「ことは進んで」
「そしてな」
「生きていきますね」
「俺達に有利にな、焦らずにな」
 その様にしてともだ、英雄は話した。
「ことを進めていこう」
「見せることも」
「全てな」
「それでは」
「今は内政に専念だ」
 何はともあれとだ、英雄は言ってだった。
 再びワインを飲んだ、そこで英雄はそのワインについてこんなことも話した。
「赤だけでなくな」
「白もロゼもあるぜよ」
 当季がその赤ワインを飲みつつ応えてきた。
「そうぜよ」
「そうしたワインもな」
「造らせちょるのう」
「ワインはそちらも美味い」
「だからじゃのう」
「そうしたワインも造らせている、そしてな」
 そのワイン達をというのだ。
「やはり売ってな」
「産業にするんじゃな」
「そうだ、ワインは赤も白もロゼもな」
「大々的に造って」
「売る、あと西の島にもな」
 久志達がいるそこにもというのだ。
「売れるものがあれば」
「売ってくのう」
「そしてだ」
「利益を得るんじゃな」
「そうする、ものを売って得た利益はな」
「そうぜよ、かなりじゃ」
「坂本龍馬も言っていた」
 幕末の志士である彼もというのだ。
「まずはだ」
「貿易でのう」
「利益を得てだ」
 そしてというのだ。
「その利益で国力をつけてな」
「大国になる」
「それが日本が生き残る道だと言ったが」
「わし等もじゃ」
「そうだ、商いでもな」
 産業を興してそして造りだしたものを売ってである。
「利益を得るべきだ」
「その通りぜよ」 
 当季は英雄に笑って答えた。
「だからぜよ」
「西の浮島に売ることもだな」
「是非していくべきぜよ」
「ではな」
「わしは大賛成ぜよ」 
 当季は先程以上に笑って述べた。
「どんどん造って売るぜよ」
「そうだな、無論いいものを売る」
 英雄はこうも言った。
「いいものでないとな」
「確かには売れんぜよ」
「安かろう悪かろうも商売だが」
 そのうちの一つでもというのだ。 
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