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魚屋の猫

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第三章

「やっぱりやんちゃだからな」
「そうよね」
「すぐに噛んだり引っ掻いたりな」
「そんなことするのよね」
「お前も子供の頃そうされてだったな」
「ええ、引っ掻かれて」
 そうなってというのだ。
「そうされてね」
「そうだったな」
「引っ掻いたっていっても軽くでね」
「猫の常だな」
「何でもなかったけれど」
 今思うとだ。
「それでもね」
「子供の頃のことだからな」
「ずっと覚えていて」
 それでだったのだ。
「猫が苦手だったけれど」
「ブラックは別か」
「本当にね」
 そうだとだ、夫に答えた。そして。
 ここで美樹もブラックを撫でた、するとブラックは親し気に鳴いた。
「ニャア」
「いつもこうしてね」
「一緒にいたいんだな」
「今はそう思っているわ」
「猫っていってもそれぞれだな」
「それぞれの性格によるわね」
「そうだな」
 こう妻に話した。
「本当にな」
「じゃあブラック」
 美樹からブラックに話した。
「これからも宜しくね」
「ニャンニャン」
 ブラックは親し気な声で応えた、そしてだった。
 美樹に頬を摺り寄せてきた、美樹はそのブラックを見てまた笑顔になった。そのうえで夫に話した。
「じゃあご飯あげましょう」
「ああ、今日の晩ご飯は鮪だからな」
「ブラックの大好物ね」
「ブラックも喜ぶな」
「そうよね、じゃあ今から」
「鮪出そうな」
「そうしましょう」
 二人でブラックを撫でつつ笑顔で話す、そして鮪の身を小さく切ったものを彼の前に出すとだった。
 ブラックはその鮪をとても美味そうに食べた、二人はそのブラックを見てまた笑顔になった。


魚屋の猫   完


                 2020・6・24 
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