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星河の覇皇

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第七十五部第一章 最後の戦いのはじまりその二十一

「やはり」
「それで、ですね」
「糧食も全く違う」
「それも相当に」
「段違いなまでに」
「全く違いますね」
「だからだな」
 国力の違いが大きく出て、というのだ。
「あの国のレーションはだ」
「見事なのですね」
「様々な料理があり」
「味もいい」
「そうなのですね」
「あの充実はだ」
 レーションのそれはというと。
「アメリカ軍からというがな」
「確か二十世紀の」
「あの時代のあの国の軍隊からですか」
「レーションが充実しているのは」
「そのせいで、ですか」
「その様だ、アメリカは連合の大国の一つでだ」
 俗に言う四大国の一国だ。
「その影響はかなりだ」
「そのアメリカ軍の影響で」
「それで、ですね」
「レーションが充実している」
「どの国と比べても」
「その様だ、それを見るとな」
 フラーフはあらためて言った。
「我々もな」
「負けていられない」
「そうなりますね」
「どうしても」
「やがては」
「美食に溺れるのは軍人ではない」
 サハラではこう考えられている、贅沢を禁じることはしないが溺れることは駄目だというのだ。
「しかしだ」
「レーションの味覚もですね」
「それもですね」
「重要ですね」
「兵士の士気には」
「そして栄養ですね」
「何といっても」
「栄養がないとな」
 やはりというのだ。
「どうしようもない」
「食べても」
「そうしても」
「何の意味もない」
「味だけでは」
「マーマイトは論外だが」
 イギリスの食べものだ、この時代でもまずいと評判だ。
「しかしな」
「はい、美食に過ぎず」
「かといって味もいい」
「そして栄養価も高いものですね」
「それがいいレーションですね」
「そうなる、連合軍は美食に過ぎているが」
 これは連合の特色だ、この国は軍隊でも美味いものをそれも無料で食べられることも募集のキャッチフレーズにしているのだ。
「しかしだ」
「種類も量もですね」
「実に多く」
「そしてですね」
「栄養も充分ですね」
「彼等の体格はだ」
 他の国々より遥かにいいそれはというのだ。
「その栄養故だ」
「平均身長は一九〇ですね」
「実に大きいですね」
「我々と比べると十五センチは違います」
「かなりのものです」
 人間の身長では十五センチ違うとかなりのものだ、それで幕僚達もフラーフに言ったのである。
「恐ろしいまでといいますか」
「昔では巨人族ですね」
「そう言っていいですね」
「そこまで大きいですね」
「昔の人間は小さかった」
 フラーフはこのことも言った。 
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