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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第二百四十九話

一夏、箒、エレン、リム、ラウラ、クロエ、クラリッサ、そして合流した円香は全員で風呂に入っていた。

「どうしたクラリス?」

「ふぇ!?」

ナノマテリアル製の部屋丸々一つ潰して作った大浴場の湯に浸かりながら、一夏が尋ねる。

先程からクラリスが一夏をチラチラと見ているのだ。

「クラリッサ大尉殿はムッツリなようだぞ。一夏」

「ちっ、違いますよホウキ!?」

「そうなのか? クロエ、ちょっと一夏借りるぞ」

「はい、どうぞ」

箒は立ち上がるとクロエの膝のうえに居た一夏を抱き上げ、クラリッサの膝の上に置き直した。

「あ、ぁぁぁぁ、あの!?」

「ぅにゃー?」

一夏としてはクラリッサがなぜこんなにも赤面しているのかを理解できないでいた。

鈍感とかではなく、ロジカルに考えてだ。

クラリッサは軍人であるから他者と風呂に入ったりすることに抵抗はないはずである。

クラリッサが自分に裸を見られて恥ずかしがっているというのはあり得ない。

何故ならば今年の正月にはクラリッサは自分を抱き枕にして全裸で寝ていたからだ。

「お兄さん。クラリッサ大尉はお兄さんの裸を見てえっちな事を考えているんです」

「ち、ちがっ!?」

「大丈夫だぞ大尉。ここで一夏の下腹部に手を伸ばしても誰も文句は言わないぞ」

「するわけ無いじゃないですかこんな小さい子の前で!?」

そこで一夏が悪戯心を起こして振り返る。

「クラリス。俺とエッチな事したい?」

金色の瞳に悪戯心を浮かべて問うと、クラリッサは箒に一夏を押し付けて大浴場から出ていった。

「ッスー………………。からかい過ぎたな」

「拗らせた処女にはキツかったか」

「あれ? クラリスが処女って言ったっけ?」

「お前みたいな眼が無くても反応でわかるだろアレは……」












着替えたクラリッサは宇宙船の中のような通路を歩いていた。

来た道を戻るようにして、余計な部屋に入らないように。

そこでちょうど束と会った。

「あ、クラリッサちゃん」

「束博士」

束はニヤニヤと笑いながらクラリッサを眺める。

「はは~ん……。いっ君のおち〇ぽにビビって出てきたんだねぇ」

「な…………何故それを………」

「ずっと見てはいたからね。勝負の時から。
まさかアルシャーヴィン姉妹と引き分けるとは。
流石はちーちゃんが育てただけはあるね」

「光栄です。ですがあの姉妹強すぎませんか?」

「あー………まぁ……。ねぇ…」

束が何とも言えない顔をして壁に背を預ける。

「あの姉妹の両親はいっ君が従えている私兵団のリーダーなんだ。
主に箒ちゃんを守るため……って言っても基本いっ君が張り付いてるから、箒ちゃんを狙う奴らの処理をしてるんだ。
だからこの家であの姉妹を預かる事が多いし、実際にあの子達に勉強を教えてるのも私なんだ」

「私兵団って、それこの国じゃ違法……」

「私達ただの人間じゃないし。まぁ、そんな訳でここで預かってるんだけど、どうも私達に充てられて性の目覚め的なのが有ったらしくてね?」

この家の事実上の家主は一夏であり、そこで暮らす箒と束は一夏を好いており、そういう行為もする。

「まぁ、それに加えて箒ちゃんがディープキスを教えたりすーちゃんがオナニーを教えちゃったからさぁ大変。
困ったいっ君と私はネットやら本やらで色々調べたんだよ」

「え? ディープキスってまさか一夏君と………」

クラリッサが顔をいっそう赤らめる。

一夏とロリsがキスをしている犯罪的な図を想像してしまったのだ。

「まぁ、キスはいいとしてオナニーはねぇ。
って訳で一番簡単な方法を選んだんだよ。
思い切り遊ばせるっていう方法をね。
で、気功をフル活用して遊びまくってるあの子達は結構な錬度を誇るんだよ。
それこそ、職業軍人で尚且つナノマシンで動体視力を上げられていて体格で勝る君達を正面から圧倒できるくらいにはね」

「苦労してますね?」

クラリッサがなんとか絞り出せたのはそんな言葉だった。

クスクスと束が笑う。

「世界を相手に喧嘩を売った二人組が子供相手にてんやわんやしてる図は、きっと第三者が見たら大笑いだっただろうね」

と言うものの束の浮かべる笑みは柔らかな物であった。

クラリッサが思っていた冷酷な科学者のイメージとは正反対の笑顔だ。

「君達も毎日全力で気功を廻してしればいつかはあの姉妹みたいな力が手に入るよ」

トンっと束が壁から背を離し、クラリッサが来た方へと歩いていく。

「きっと君は既に、いっ君の庇護対象になってる。
だから、何かあったら私も力を貸す事もあるかもね」

すたすたと歩き、件の浴場に入っていった。

「庇護対象……」

クラリッサは自分が一夏という存在に守られている、という言葉に引っ掛かった。

それはどういう意味なのだろうかと。

そして、自分が一夏から見たら弱い部類なのだろうかと。

「一夏君って……強いのかな……」













織斑家地上階リビング

ガチャ、とリビングの戸が開きクラリッサが入室する。

「ん? お前一人かクラリッサ」

「ええ。一夏君達は地下でお風呂です」

「そうか」

千冬は一分丈のホットパンツにショート丈のタンクトップという非常に露出の多い格好をしてソファーに寝そべっていた。

暑いのかうつ伏せでソファーに肌をぴったりくっつけている。

「教官…その格好は流石に……」

「うるさい……ここは私の家だ…これくらい……いや。うん…すまないな」

千冬のホットパンツに空いた穴から伸びる尻尾と頭の耳がしゅんと萎れる。

「さっきめいぷるを憑けてな。暑くて仕方ないんだ」

「……なんで憑けたんです?」

「ムーバ……ISスーツのリサイズだ。めいぷるを憑けると若干身長が伸びるし尻尾も出てくるからな」

事実千冬の体は少し筋肉質になり、骨格レベルで変化している。

クラリッサは千冬が寝そべるソファーの前に座ると、千冬の肌に触れた。

「熱くないですか? これ大丈夫なんですか?」

「体調は問題ない。倦怠感も無い」

「はぁ、そうなんですか」

クラリッサがソファーに背を預ける。

「教官。一夏君ってどのくらい強いんですか?」

「んー……強いぞ。生身でもISに勝てるくらいだ。
いきなりどうした? 」

「さっき地下で束博士とすれ違った際に、私が一夏君の庇護対象と聞いたので」

「まぁ、そうだろうな。一夏は一度懐に入れた相手は大切にする奴だ。
ただ、束が言ったのは単純な力だけではない。
霊的な加護や、お前の軍内部での扱いなども含めての話だろうな」

「軍内部って…。一夏君って、そこまで手が伸びるんですか?」

「おいおい。お前には話しただろう? 白騎士事件の真相と実行犯を。
それくらい朝飯前さ。
ま、お前とラウラ…黒兎を守る事に関してはどうもゲオルグと結託しているようだがな。
とんだ爺バカだよ。あの男は」

ゲオルグからすればある程度自分をしたってくれる若い子が可愛くて仕方ないのである。

すでに枯れた老人である彼が黒兎隊を大事にするのは孫を可愛がるような気持ちがあるからで、そこには多少一夏も含まれる。

「どうやら一夏はクロエをそちらへ預けたいようだしな。
恐らくだが既に話はつけてあるんじゃないか?」











一方その頃一夏はロリsとローレライ姉妹に血印を刻もうとしていた。

「まぁ、さっき言った通り、お前達にはこの街を暫く離れて貰う。
だからその間、お前達が無事かどうかを知覚するために今から血印を刻ませて貰う」

「はい。わかりましたお兄様」

真っ先に返事をしたのはクロエだった。

取り敢えず一夏に従うという判断で、了承した。

当然ロリsからは文句が出る。

「ま、まぁ、来年の春までだ。それまで我慢してくれ」

「ほら、私も一緒に西サハラ行くからさ」

と束。

どうにかこうにかロリsを説得してようやく血印を刻む。

勿論束や箒に刻んだような淫紋ではなく、右手の甲に直線的な六芒星等だ。

それを囲むようにUTOPIA QUEENPARADOX GRIPANDBREAKDOWNと環状に刻み、六芒星の中央には一文字ずつルーン文字が刻まれる。

リムにはケン。

エレンにはハガル。

円香にはエオロー。

ラウラにはソウェイル。

クロエにはユル。

それぞれ意味の籠められた一文字を刻んでいく。

「お姉ちゃん」

「どうしたエレン」

「淫紋はくれないの?」

「却下だマセガキ」

ぷぅと膨らんだエレンの頬を一夏がつつく。

「そうだぞ。お前達にはまだ早い」

箒が言うと円香が箒の下腹部に触れる。

「むぅ…ずるい…」

「なぁに。お前達は成長が早いからな。私が淫紋を刻まれた時よりは早いだろうさ。
な? 一夏」

「そうだなぁ………ってオイコラ。流石に犯罪だろーが」

と、そこでラウラとクロエが顔を見合わせる。

「なら私達は大丈夫だろ兄様」

「そうですよ。私とラウラはお兄様と同い年ですし」

「戸籍上はな。つかクロエに至っては目覚めたばっかりだろうが」

賑やかにな入浴を終え、一同は地上のリビングへ。

「おん? 姉さん達何してんの?」

「ん? これか?」

千冬はソファーに寝転び、クラリッサに髪を解かさせていた。

「コイツが触りたいと言う物だからな」

ぐでーっとしている千冬の頭にはケモミミ、腰の尻尾はゆらゆらと左右に揺れている。

(やっぱ姉さんって犬っぽなぁ…)

ブラッシングされる大型犬みたいな千冬を見て一夏は少し嬉しくなった。

千冬が心を許せる人間が増えたのが喜ばしいからだ。

「じゃ、皆座ってて。昼御飯作ってくるから」

そう言って、一夏はふよふよとキッチンの方へ翔んでいった。 
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