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銀河帝国革命

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脱獄

 
前書き
連続投稿の続きです。
また新たにオリキャラが登場します。 

 
帝国暦485年/宇宙暦794年12月1日、メルカッツ大将率いる帝国軍は同盟軍に奪取されたイゼルローン要塞を奪還すべく回廊へ侵攻、第6次イゼルローン攻防戦勃発する。帝国軍は要塞主砲「雷神の鎚(トールハンマー)」射程外に同盟軍を引きつけている間に、ロイエンタール准将率いる別動隊からの要塞への奇襲攻撃に実行、多少の損害を与えたが、帝国軍の策を喝破していた同盟軍参謀のヤン・ウェンリー大佐によって別動隊を撃破される。
作戦の失敗を受けメルカッツ大将は撤退を決断、帝国軍は全面撤退しイゼルローン要塞奪還に失敗した。

イゼルローン要塞奪還の失敗に終わった帝国政府は、敗北を覆い隠し国民の不満を和らげる目的で、かなてより予定されていた憲法の発布を宣言。
帝国暦486年/宇宙暦795年1月1日、銀河帝国初の欽定憲法『銀河帝国国家基本法』が発布された。基本法では帝国市民の権利は制限され、帝国議会は任命制の上院と制限選挙制の下院に分割され権限は縮小、更には皇帝に広範な権力が認められており、10月詔書で約束されていた帝国市民の権利拡大や普通選挙の実施など、事実上反故されることとなった。

銀河帝国首相リヒテンラーデ侯爵は、銀河帝国国家基本法に基づき帝国議会を解散、下院総選挙を実施するが、反発が相次いだことにより、議席選定は遅れ、情勢は混乱していたのであった。





「はぁ、はぁ、はぁ」

その日、ハンソンはかねてより計画していた脱獄に成功した。彼を脱獄させるために多くの囚人が協力し、その犠牲になった。特にロンドリーナ・コミューン革命参加者達はハンソンを脱獄させるために、陽動の為の囚人反乱に参加した。彼等は自らの志をハンソンに託したのだ。

「同志達よ、君達の思い、決して無駄にはしない……!」

ハンソンは、囚人反乱の混乱を利用して、何とか囚人や物資受け入れるための宇宙港に辿り着いた。

「同志ハンソン!こちらです!」

ハンソンの到着に気付いた看守がハンソンに声をかけた。彼は看守でありながら、ハンソンの協力者なのである。

「同志ジュガシヴィリ、世話をかけるな。」

「何を言ってるのです同志ハンソン、貴方は私を導いてくれた。この世界にはあなたが必要なんです。私はその助けをしているにすぎません。」

「君が看守だったことは私にとって間違いなく幸運だった。ありがとう。」

ハンソンはそう言い、ジュガシヴィリと握手した。

「さあ同志ハンソン、早くこれに乗ってください。この荷物に紛れていけばここを脱出できます!」

「わかった。それではさらばだ!同志ジュガシヴィリ!」

ハンソンが荷物に紛れるとジュガシヴィリは出港予定の宇宙船に運んだ。やがて宇宙船は出港し、宇宙へと旅立っていった。

「同志ハンソン、ご武運を!」

ジュガシヴィリはそう呟くと看守の業務に戻っていった。





「ふう……何とか脱獄に成功したか……あとは脱出ポッドを奪うことが出来れば……」

ハンソンが考え込んでいると、大きな爆発音がなった。

「なんだ!?なにが起こったんだ!?」

ハンソンが慌てて窓を見ると、帝国軍の軍艦がこの船を攻撃していた。その船体には海賊旗が塗装されていた。

「宇宙海賊!?まさかこんな辺境にもいるのか!?しかしこれは……つくづく私は幸運に恵まれてるようだな。」

そう呟きながら、ハンソンは脱出ポッドへと向かった。
途中、兵士に見つかりながらもなんとかポッドに辿り着いたハンソンは迷わずスイッチを押した。ポッドは勢いよく射出され、直後に宇宙船は宇宙海賊の攻撃によって轟沈した。

「間一髪だったな!しかしこれからどうすればいいのか……」

ハンソンは彷徨うポッドの中で、一人悩んだのであった。
 
 

 
後書き
今回はあまり慣れない話だったので、かなり悩みました。
次はサクサク進められたらなと思っています。 
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