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八条学園騒動記

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第五百六十三話 準備に入りその十

「本当にだ」
「邪魔なものなんだね」
「とにかくな」
「それでその猫の手が借りたいからって言って」
「下手に人を雇うと」
「余計に厄介だな」
「痛い教訓だったよ」
 店としてはとだ、マルティはタムタムに答えた。
「損失も大きかったし」
「プラスマイナスでマイナスだったか」
「本当にね」
 実際にというのだ。
「そうだったよ」
「筆記で落とさなかっただけでも酷いな」
「忙しくても最低限の人材を確保しないとね」
「そんなドキュンとかだ」
「恐竜並の頭とか大学生で一万テラの借金あるとか」
「そもそもその借金はキャバクラか」
「そこで作ったらしいから」
 キャバクラ通い、それでというのだ。
「それだけね」
「典型的な駄目人間だな」
「それ後になってから気付いて」
「後の祭りか」
「まさにね」
 そうなったというのだ。
「いや、本当に猫も杓子もで」
「猫の手もだな」
「それは駄目だね」
「そんなのだとな」
 ここでタムタムはこうも言った。
「エウロパに言われるぞ」
「ああ、数だけだって」
「連中はいつも言うな」
「連合は数と図体だけだってね」
「実はでくの棒だってな」
「そう言うよね、いつも」
「その言葉の根拠にされるぞ」
 そんな店員の採用の仕方ならというのだ。
「本当に」
「その通りだね」
「それで今はだな」
「そんな採用の仕方はしていないよ」
 誰でも採用する様なことはしていないというのだ。
「もうあからさまにどうしようもない人はね」
「採用しないな」
「そうしているよ」
 実際にというのだ。
「今は」
「それは続けろ」
「絶対に」
「お店の為だね」
「というか話を聞いているとな」
 タムタムはどうかという顔でマルティに述べた。
「お前のお家はどうもな」
「馬鹿なことをしたかな」
「そんな連中を採用するとかな」
 幾ら忙しくてもというのだ。
「特に最初の奴はな」
「あんまりだね」
「社会不適格者だな」
「見た目も凄かったよ」
「そうだろうな」
「如何にもって感じでね」
 今話した通りにというのだ。 
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