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おぢばにおかえり

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第五十八話 入学前のその二十二

「とても素敵な人だから」
「奇麗で優しくて」
「頭もよくておみちのこともしっかししててよね」
「何時かあんた達にも紹介するから」
 実は今にもそうしたい位です。
「長池先輩をね」
「お姉ちゃんその人随分慕ってるわね」
「実のお姉さん以上じゃない?」
「物凄くいい人みたいだけれど」
「そんなにいい人なの」
「そうよ、あんないい人いないから」
 私は断言して妹達にお話しました。
「だから是非会ってね」
「大丈夫かしら」
「実は怖い人とか悪い人とか」
「悪い人じゃ絶対にないわよ、ただ」
 怖いという下の妹の言葉が気になって言いました。
「怖い人って言う娘いるのね」
「怖いの」
「そうなの」
「ご自身でも言っておられたけれど」
 あのことを思い出してしまいました、つい。
「おぢばの神殿の西野礼拝堂で同級生の人階段の上か怒鳴ったことあったらしいけれど」
「おぢばの神殿でそんなことしたの」
「それはよくないわよ」
 妹達は私のお話に引いたお顔になりました。
「あそこは心を落ち着かせて親神様に礼拝するところでしょ」
「よりによって親神様の前でそんなことしたの」
「私は見ていないけれど」
 だから今も信じられません、先輩がそんなことをする人なんて。けれど先輩ご自身も言っておられます。
「あと高校の正門で相手待ち伏せして聞こえる様に陰口何人かで言って」
「それ神殿で言った人よね」
「その相手の人って」
「その人何したか知らないけれど」
「幾ら何でも酷くない?」
 妹達の目は完全に否定のものでした。 
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