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仮面ライダージオウ 眩い世界

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第二十八章

 今まさに攻撃を繰り出そうとするスウォルツに対してだった、果敢に突っ込み。
 それぞれスウォルツの顔に拳を入れた、それはライダーダブルパンチと言っていい必殺の攻撃であった。
 スウォルツはその攻撃を受けて後ろに大きく吹き飛んだ、その彼に対して。
 ジオウとゲイツはさらに仕掛けた、今度は吹き飛んでいるスウォルツに突進したまま追いつきそうしてだった。
 今度は前から蹴りを放った、その二人の蹴りがだった。
 スウォルツをさらに吹き飛ばし地面に激しく何度も叩き付けた、それでさしものスウォルツもだった。
 限界が来た、ようやく立ち上がったがそれ以上は動けず自分の前に立つジオウとゲイツに憎悪で満ちた声で言った。
「俺を倒したというのか」
「そうだよ、だから言ったじゃないか」
 ジオウはそのスウォルツを見下ろす様にして言葉を返した。
「あんたは全然変わってないってね」
「しかしお前達はか」
「少なくともあんたよりは変わったからね」
 だからだというのだ。
「勝てたんだよ」
「お前は俺達を自分に歯向かう下の者達として殺そうとした」 
 このことをだ、ゲイツは指摘した。
「そこに隙が出来た」
「だからか」
「俺達はその隙を衝くことが出来てだ」
 そうしてというのだ。
「勝つことが出来た」
「そう言うのか」
「そうだ、やはりお前は王の器じゃない」
「あの時俺達を下に見て裁くみたいに殺そうとした時に隙が出来たんだ」
 ジオウはこのことを指摘した。
「だから俺達はそれを衝いたんだ」
「そして勝ったというのだな」
「そうだよ、また言うけれどやっぱりあんた王様に向いてないよ」
 ジオウの言葉はこれまで以上に突き放したものだった。
「王様は皆のことを考えて常に前を見て自分も成長していかないといけないけれど」
「お前にはそれが一切ない、ふんぞり返っているだけだ」
 ゲイツも指摘した。
「そんな奴に俺達が負ける筈がない」
「おのれ、まだ言うか」
「だから何度も言うよ、そしてあんたが何度俺達の前に出ても」
 それでもとだ、ジオウは言うのだった。
「俺達は勝つから」
「王である俺にか」
「うん、少なくとも俺はあんたよりずっといい王様になるからね」
「おのれ・・・・・・」
 スウォルツはジオウを憎悪に満ちた目で見据えた、だが。
 そこまでだった、その場で倒れて爆発して果てた。その時にはもう他のライダー達もそれぞれの最後の敵に勝っていた。
 その彼等の中からウォズが二人に言った。
「ではだ」
「うん、俺達はだね」
「最後の戦いに向かってもらいたい」
「スサノオとのだね」
「それは我が主と我が友の仕事だ」
 それだというのだ。
「だからだ」
「これからだね」
「最後の戦いに勝ってくれるだろうか」
「わかったよ」
 ジオウはウォズに確かだが微笑んでいる声で応えた。
「今から行ってくるよ」
「俺もだ、そこで待っていろ」
 こうゲイツに言うのだった。
「いいな」
「わかった、ではここで待たせてもらう」
「そうしていろ」
 こう言ってだ、そしてだった。
 二人のライダー達は奇巖山の奥に向かった、するとそこにだった。
 ジオウ、魔王の時の姿の彼がいた。ジオウはもう一人の自分と言うべきその姿の持ち主に対して言った。
「スサノオだね」
「そうだ、君達が来るのを待っていた」
 アナザージオウ、スサノオはジオウの問いに落ち着いた声で答えた。 
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