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ドリトル先生の競馬

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第一幕その九

「日本からはじまっているからね」
「流石平安時代で男の娘とか男装の麗人とか考えた国だね」
「確かとりかえばや物語ね」
「あの作品でもうやってるから」
「しかも兄弟姉妹でそうした」
「そんな凄い作品も出している国だから
「あの作品は本当に凄いよ」
 先生の言葉も唸ったものになっています。
「今なら普通でも」
「平安時代だから」
「今より千年位前?」
「そんな頃にあんな作品だと」
「相当な閃きがないと書けないわよ」
「千年位前には」
「あれを書いた人は天才だよ」
 先生はこうまで言いました。
「正真正銘のね」
「あのセンス凄いよね」
「あの時代にあんな作品書いてるなんて」
「他には自分の同性愛書いてる人もいたしね」
「日記にね」
「普通じゃないからね」
 それこそと言う先生でした。
「そんなセンスは」
「イギリスも今は同性愛に寛容だけれど」
「昔は違ったからね」
「それだけで社会的に阻害されていてね」
「犯罪にもなっていたから」
「僕はキリスト教徒だよ」
 先生はご自身の信仰のお話もしました。
「キリスト教は同性愛を禁じているけれど」
「それでもだよね」
「先生は同性愛を否定しないよね」
「先生自身はそうした趣味はないけれど」
「それでもね」
「同性愛は否定しないわね」
「恋愛はそれぞれだからね」
 そうした考えだからだというのです。
「それでだよ」
「否定しないんだね」
「これといって」
「同性愛も」
「そうだよ、日本みたいに」
 先生が今いるこの国の様にというのです。
「寛容であればいいよ」
「平安時代の日記といいね」
「それで男装や女装にもだね」
「先生は寛容だね」
「そうなのね」
「それも文化だと思うよ」
 こう言ってです、そうしてでした。
 先生達は今は競馬を見て麦茶を飲んでいました、この時先生達は穏やかでした。ですがその穏やかさは急に変わるのでした。 
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