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緋弾のアリア ―瑠璃神に愛されし武偵―

作者:アキナ
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Ⅰ La bambina da I'ARIA…
  第007弾 平穏なき夜 Side_Aria&Kinji &After

 
前書き
アリア 「皆さん、こんにちは。原作ヒロインの神崎・H・アリアよ」
レキ  「皆さん、こんにちは。ヒロイン枠のレキです」
アリア 「まさかのあたしがまえがきやるとは思わなかったわ」
レキ  「・・・・・・・・」
アリア 「これも作者なりの考慮なのでしょうけど・・・・」
レキ  「・・・・・・・・」
アリア 「えっと・・・、どうしたのよ、レキ。さっきから黙っているけども」
レキ  「出番増やすと言ったのに私の出番がありません」(真顔)
アリア 「えっ・・・・」(困惑)
レキ  「それに居るはずのハイマキも居ません」(真顔)
アリア 「ハイマキの出番はもっと後じゃないかしら・・・?」(困惑)
レキ  「なので、今からハイマキ捕まえに行ってきます」
アリア 「えっ・・・・ちょっと、レキ!?何処行くの!?」
レキ  「ですから・・・・横浜あたりにハイマキを捕えに・・・」
アリア 「止めなさい。っていうか、オオカミが横浜に居るの!?」
レキ  「さぁ?」
アリア 「不確かなら止めときなさい。それに未だまえがき終わってないわよ!?」
レキ  「そんなの・・・・どうでもいいです( ̄ー ̄)bグッ!」
アリア 「ドヤ顔でなんて事を!不謹慎すぎるわよ!?」
レキ  「じゃあ、どうすればいいんですか」(真顔+逆ギレ)
アリア 「タイトルコール終わってからにして!ってかなんで逆ギレしてるの!?」
レキ  「そんなのどうでもいいです。さぁ、タイトルコールを」
アリア 「あたしって間違ってないわよね・・・・?ねぇ・・・・?」
レキ  「アリアさん?」
アリア 「睨まないで!もぅ・・・・。『第007弾』」
レキ  「『平穏なき夜 Side_Aria&Kinji &After』」
2人  「「どうぞ!!」」
レキ  「では、私はハイマキ捕まえに行ってきます」
アリア 「もう・・・好きにしなさい」
レキ  「はい。それでは失礼します」
アリア 「ええ・・・・。って、もう既に居ないし・・・・」
アリア 「(´Д`)ハァ…なんかとっても疲れたわ・・・。白雪に癒してもらおうかしら・・・」

この後、横浜でコーカサスハクギンオオカミの大脱走劇が勃発したまえがき⑧ 完 

 
(第5弾でキレた凪優に部屋へ投げ込まれた直後のおはなし)

Side_Aria_H_Kanzaki

・・・・何故にあんな事しちゃったのかしら。
もう、朝の時点で凪優を怒らせちゃいけないって解っていた筈なのに。
もうあれもこれもバカキンジのせいよ!
あー、考えていたらなんかイライラしてきた。
今すぐにでも風穴を開けてやりたい気分だわ・・・・。
でも、またやりすぎると凪優が怒る・・・・。間違いなく。
そうなれば、あたしのトラウマがまた再燃しそうだし、おとなしくしておこう・・・・。
そう思ったあたしはソファーにあったクッションに顔を埋めた。

それと同時だった。
あたしが居る部屋の扉が開いのは。
一体、誰だろう・・・・。
バカキンジだったら風穴決定。
凪優だったら・・・・おとなしくしていよう。
扉の向こうにいたのはバカキンジじゃなくて凪優だった。

げぇ!?凪優ぅ・・・・!?

凪優は今、怒っていないみたいだけどヘタに機嫌を損ねて彼女の逆鱗に触れるのはマズイ。
あたしのカンが全力を持ってその警鐘を告げている。

「凪優の機嫌を損ねるな。損ねれば己の命は無い」

と。
兎に角、会話の言葉選びは慎重にしないと・・・・・。

「アリア、頭は少し冷えた?」
「・・・うん」

下手に言葉を紡いで余計な事にはなりたくない。
と、いうか死んでも御免被る。
なので、あたしは簡潔に返事を返すことにする。

「・・・そっか。今から私は依頼があるから行ってくるね。私が帰ってくるその間までにお風呂でも入っちゃいな」
「・・・・わかった」

凪優はどうやら依頼先に赴く前にあたしの様子を見に来たのだろう。
そして、あたしの答えを聞いて、凪優は「大丈夫だ」と判断したのだろう。
あたしに「自分が依頼に行く間に入浴を済ませろ」と指示を出した。
あたしはそれを一言で了承する。
それ以上何も言わなかったのは、言ったらこっちの身が保証出来なくなるからだ。

「じゃあ行ってくるね」
「・・・・いってらっしゃい」

あたしは凪優に見送りの挨拶をする。
その直後、部屋の扉は閉じられた。

あぁ・・・・よかった。

あたしの胸中はこの感情のみだけだった。
一安心したあたしはソファー横のマットレスに仰向けの大の字の状態で寝転んだ。
普段であれば周囲の目がある故にこういう事は極力控えるようにしている。
しかし、今だけはこういう行為をしたいのだ。
いや・・・させてほしい。
そう思う程、あたしにとっての怒った凪優は(|| ゚Д゚)トラウマーなのだ。
詳細を聞かれても語りたくもない。
語っている時に語り手のあたしも(|| ゚Д゚)トラウマー再燃確実だからだ。

凪優が依頼で不在故にあたし一人だけになったこの空間でふと考える。
そういえば、武偵高における依頼受注用の掲示板は「一般」と「名指し」の二つがあったっけ。
東京武偵高校・・・・此処では外部からの依頼が多岐に渡って舞い込んでくる。
その依頼は先ず『一般』と『名指し』に区別される。
『一般』とは、東京武偵高校に対する依頼でそのジャンル毎に合った学科に振り分けられる。
そして、その学科の生徒であれば誰でも請け負う事のできる依頼のこと。
対しての『名指し』とは読んで字のごとく。
その依頼を請け負う生徒を依頼主側が指定を行うのだ。
此方側の依頼は『一般』よりも優先度は高くなっている。
その理由は

「武偵憲章第2条 依頼人との契約は絶対に守れ」

と、ある様に外部からの依頼は武偵たる者、絶対に守らねばならない。
いてその依頼を反故にするのはそれに反しているのが理由だ。
例を用いて説明するとしよう。
「名指しで」依頼を行うというのは、その生徒と依頼先の間で契約が発生していることになる。
それを幾ら「一般」を優先にして、その依頼契約を達成したとて、「名指し」の契約を拒否した事実には変わりはないからだ。

凪優が今回請け負った依頼はあれのうちの「名指し」の方の依頼なのかしら?
まぁ、考えるのも野暮ってものよね。
依頼の過度な内容の詮索・干渉は非推奨だもの。
今度、凪優が依頼に行く時はあたしも同行しようかしら?
そうすればこの目で凪優の実力も見ることが出来るわけだし。
それはそれで良いとして。
取り敢えず今は、誰もいないうちにお風呂に入ってこようかしら・・・・。

そう思ったあたしは着替えを手に部屋を出て洗面所に向かった。

Side_Out…




Side_Kinji_Tohyama

何が何だか知らんうちに追い出されてしまった。
反論しようにもあんな凪優の前じゃ拒否なんて出来る訳がない。
しかもご丁寧に財布とケータイも渡されてるし。
俺は近所の繁華街をぶらついた後、夜のコンビニで口を尖らせながらマンガ雑誌を立ち読みをして、立ち読みだけでは悪いので1冊買ってから自室に戻った。
泥棒のような手つきで、玄関の扉をソー・・・・・・・ッと開ける。
ここは他人の家ではなく俺の自宅である。
自宅なのに何故こんな事をせねばならないんだ・・・・?
家主が一番肩身が狭いって可笑しいだろう。
お・・・・?
アリアの気配がしない。
リビング・キッチンも見回すが、姿はない。
凪優が追い返してくれたのか・・・?
まぁいい。とにかく良かった。俺の思いが通じたようだ。
・・・・そういえば、凪優もいない。
あぁ、思い出した。アイツは今日、名指し依頼があるとか言ってたな。
まだ帰宅していないようだ。
そのうち、帰ってくるだろう。
┐(´д`)┌ヤレヤレ と、安堵の息をつきつつ、一応外から帰ってきたので手を洗う為に洗面所に向かった。
ちゃぽん。
洗面所に向かった俺を出迎えたのは、風呂場から聞こえた水音だった。
見れば曇りガラスのドアの向こうでバスルームの電気が灯いている。
うっすらと見えるちびっこい人影は浴槽からにょきっと足を出して鼻歌を歌っていらっしゃる。
ああ、なんだ。アリアは帰ったのではなく、風呂にいたのか。

・・・・・・・・。
・・・・・・・・んん?
今、俺は何と言った・・・・??
風呂・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・。
――――はい!?
―――――風呂ぉ!?

俺は音が聞こえるくらいに勢いよく洗面所で後ずさった。
そうか。凪優はこの事を想定して俺を外に出したのか。
なんていうか・・・・気配り上手というか、策士というか・・・・・・。
おそるおそる見下ろせば、プラスチック製の洗濯カゴにはアリアの制服がぶち込まれていた。裏返しになったスカートの内側には秘匿用のホルスターがあり、左右の拳銃が露出している。(一種のガンチラか?)
更にこれも裏返った白いブラウスには2本の短い日本刀が覗いていた。(一種の(とう)チラ?)

人影・・・・もとい、アリアが湯船から出る音がして、俺が心臓が裏返りそうになる。

・・・・・ありえん。
・・・・・ありえんだろ。この状況は。
んな、ラブコメみたくドキドキできるシチュでもない。
これは・・・・ヘタな事をすれば死のデス・ゲームだ。
と、軽くではなく完全にパニクった俺の耳に追い打ちをかけてきたのは―――

・・・・・・・ピン、ポーン・・・・・・・・

慎ましい、ドアチャイムの音。
・・・・・・・・・・。
こ、こんなドアチャイムの鳴らし方をするのは俺の知る限りじゃ一人しかいない。
(し、白雪!?)
まさしく、「前門の虎、後門の狼」な状態である。
あまりにもあんまりすぎる展開に、

「う、うをっ・・・Σ(゚д゚lll)!?」

俺は飛び出した廊下で足がもつれ、壁に思いっきり体を強打してしまった。

「キ・・・・キンちゃんどうしたの!?大丈夫!?」

ドアの外から聞こえる白雪の声。
い、いかん。今の音を聞かれてしまった。これでもう居留守は使えない。

「あ、ああ。大丈夫」

平静を保っている感じを最大限に装って玄関のドアを開けると・・・・・・
緋袴に白子袖―――所謂、巫女装束の白雪が、何やら包みを持って立っていた。

「な、なんだよお前。そんな格好で」

バスルームの方をチラ見してアリアの様子を伺いつつも、ぶっきらぼうに応対する。

「あっ・・・これ、あのね。私、授業で遅くなっちゃって・・・・・・凪優ちゃんに頼まれた食事をすぐに作って届けたかったから、着替えないで来ちゃったんだけど・・・・い、イヤだったら着替えてくるよっ」
「いや、別にいいからっ」

このままにしておくと本気で着替えてきかねないムードの白雪を制止しておく。
「授業」、というのは「S研の授業」のことだろう。
それと、この状況はこの家の同居人が作り出したものなのか・・・・・。

恨むぞ・・・・・凪優・・・・・。

そう思っていたら、白雪が俺に質問をしてきた。

「ねぇキンちゃん。今朝出てた周知メールの自転車爆破事件って・・・・・・あれ、もしかしてキンちゃんのこと・・・・・?」
「あ、ああ。俺だよ」

と、早口に言うと白雪は文字通り・・・・リアルに10cmくらい飛び上がった。

「だ、大丈夫なの!?ケガとか無かった!?て、手当させてっ!」
「俺は無事だからっ!触んなっ」

俺に手当てをしようとする白雪を必死に拒む俺。
白雪が押し寄せている状態なので、何処とは言わないが当たっているのだ。
俺の血流的にもそれは宜しくない。
これでヒスったりなどすれば間違い無く自殺モノだ。

「は、はい・・・・でも良かったぁ、無事で。それにしても許せない、キンちゃんを狙うなんて!私絶対、犯人を八つ裂きにしてコンクリ・・・・・じゃない、逮捕するよ!」
「帰ってきて早々、何故に『八つ裂きにしてコンクリートに埋める』っぽい台詞を聞かなきゃいけないのかな?勘弁してよ・・・・白雪」

なんか白雪の台詞の一部に妙な単語があったような気がしたが空耳だろうと思ったが、丁度帰宅した同居人のセリフで聞こえたのは事実だとわかった。
ようやく、帰宅してくれたか・・・・・。この状況を打破する救世主が。

Side_Out…



Side_Nayu_Minase

「は、はい・・・・でも良かったぁ、無事で。それにしても許せない、キンちゃんを狙うなんて!私絶対、犯人を八つ裂きにしてコンクリ・・・・・じゃない、逮捕するよ!」

おぉう、玄関先からとんでもない語句が聞こえてくる・・・・・。

「帰ってきて早々、何故に『八つ裂きにしてコンクリートに埋める』っぽい台詞を聞かなきゃいけないのかな?勘弁してよ・・・・白雪」

私は呆れつつも、物騒な発言の主、星伽白雪に突っ込んだ。

「あ、おかえり。凪優ちゃん。今日もご苦労様です」
「うん。白雪。・・・・あ、これがそうなの?」
「うん。はい、これ。頼まれていた食事だよ。ついでに凪優ちゃん用の夜食も入ってるから」
「ありがとうね。本当に助かるよ・・・・・」

こういう気配りができる白雪様々だ。
婿になる人は幸せだね。こりゃ。
こんな優良物件そうそういないと私は思う。(愛は重いけど)

「よかった。喜んでもらえて。凪優ちゃんも頑張ってね。無理はしないでね」
「うん。そこの所は最大限配慮するわ」

飽くまで「最大限の配慮」。
「やらない」とは言わない・・・・・つか言えない。
だって、何時何時に依頼が舞い込むか不明だからだ。表も裏も。

「じゃあ、おやすみ。凪優ちゃん、キンちゃん」
「うん。おやすみ白雪」
「おやすみ、白雪」

玄関の扉が閉まる。
白雪は帰っていった。
これでキンジの一難は去ったであろう。

「じゃ、キンジ、私はこれ片付けてくるから」

そう言って私は白雪からの差し入れの食事を手にキッチンに向かった。

「ああ。わかった。俺は『後門の狼』の処理をしてくる」

そう言って、キンジはバスルームへ駆けていった。

「止めないの・・・・・?」

精神体から実体になった花梨が尋ねる。

「止めない。もうどうなろうとも自業自得だし」

私は淡々と介入しない事を告げた。

「まぁ、そう・・・だね。私達が出なくてもいいよね」

それを聞いて何かを察した花梨は私に賛同の意見を述べた。

「ま、そういうこと」

私は花梨の意見を肯定する。

「凪優・・・・・私疲れたしもう寝る。おやすみ・・・・」

花梨は眠気まなこで私に言う。

「実体で寝るのは良いけど、身体の浄化術式と着替え忘れないでよ?」

私は花梨に注意を促す。

「ぅん・・・わかったぁ・・・・」

花梨は覚束無い足取りで自身の寝室に向かったのだった。
私は花梨を見送った後、白雪から貰った包みの中身を保存容器に移し替えて冷蔵庫に入れる。
その作業中にアリアとキンジの悲鳴やら何やらが響いていた。
が、私はそれを知らぬ存ぜぬでスルー。
そんな痴話喧嘩如きにに構っている暇はないのだ。
此方とて色々とやる事はあるのだからな。
これが終わったらまずは兄さんに連絡だな。
そう考え、今の作業を終わらすことに集中した。


「あ、もしもし、兄さん?凪優だけど?・・・うん、ちょっとお願いしてもいいかな・・・?・・・・うん。兄さんに調べて欲しい事があるの・・・・。」

私は作業が終わり、自室で兄さん・・・・公安0課第3班所属、水無瀬雄一郎に調査依頼の電話を掛けたのだった。
なお、私が兄さんに電話を掛けたのが4日ぶりで前半は兄さんを宥めるのに時間を要したのは心底どうでもいい余談である。

Side_Out…



続くんだよ

 
 

 
後書き
葵 「此処ではお久しぶりです。作者の分身、霧島葵です」
理子「皆、久しぶり~。この作品のメインヒロインのりこりんこと、峰・理子・リュパン4世だよっ!」
葵 「私の超気紛れな更新でございます。なんか予感がしたので更新しました」
理子「その心は?あおちー」
葵 「このリメイク版の更新が何時出来るかも解んないし、やれるだけやっちゃおうかと」
理子「すんげーぶっちゃけだね。あおちー」
葵 「否定はしない」
理子「って事はさ、これの初版書いてるときと真逆なの?」
葵 「初版・・・・・リメイク前のね・・・・。あっ、そうね。真逆よね」
理子「リアルはすんげー大変な事になってるよね」
葵 「そうだね・・・・。リアルにやべーわ。色々な意味で」
理子「あ、そこは伏せとくんだ・・・・」
葵 「うん。それがいいでしょ?愚痴ったらキリないし」
理子「だね~。あ、謝辞行っとく?」
葵 「そうね」
理子「この話を読んでくれて、更に評価してくれている読者様にも感謝感激雨霰だよ!皆のこの話を読んでの評価であおちーは執筆頑張れるから、今回も、次回以降も読んでくれると嬉しいなっ!」
葵 「私のモチベーションと集中力次第で次回の投稿時期が未定となっております。ですが、次回もなるべく間隔が空かないように頑張りますのでよろしくお願い致します」
理子「と、言う訳で、これからもよろしくお願いなんだからねっ!」
葵 「それでは、また次回のこのあとがきの場所でお会いしましょう。それでは・・・・」
2人  「「ばいばいっ!!」」

これでも短めなあとがき⑧ 完 
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