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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百六十五話 冬の嵐の前その六

「大蒜もお話に出たけれど」
「ああ、鯖と大蒜だね」
「この組み合わせ合うの?」
「さて」
 首を傾げさせてだ、僕は答えた。
「どうかな」
「合わないわよね」
「聞かないね」
「そうよね、鯖って九州ではね」
 詩織さんは秋田の出身だ、けれどそちらのお話をしてくれた。
「生で食べるけれど」
「お刺身で」
「ええ、あとお醤油とか胡麻とかで作ったタレに漬けて」
「それで食べるんだね」
「お茶漬けにしてね、これ佐賀県の食べ方よ」
「あっちのなんだ」
「本当に九州だとね」
 この地域ではというのだ。
「そうしてね」
「生で食べるんだね」
「そうなのよ、けれど」
「大蒜は使わないんだね」
「鯖に大蒜って」
「まあ聞かないね」
 言った本人だけれど僕にしてもだ。
「ちょっとね」
「そうよね」
「どうもね」
「合うのかな」
「その時点で疑問よね」
「うん、例えにしてもね」
「鯖に合うっていったら」
 それはだ。
「生姜よね」
「煮付けでもそうだね」
「そうよね、鯖はね」
 詩織さんもこのお魚についてさらに話した。
「大蒜じゃなくてね」
「生姜だね」
「イタリアやスペインでも食べるとしたら」
「大蒜は使わないかな」
「どうかしら、というか」
「というか?」
「オリーブオイルとかトマトとか」
 そうした食材もだ。
「鯖に合うかしら」
「疑問よね」
「まあ大蒜を使うとしたら」
 この食材にこだわってだ、僕は詩織さんに話した。食べているハヤシライスはあと少しの筈なのに結構な量のせいかまだある。大盛にして普通の三倍はやはり凄い。
「韓国料理かな」
「ああ、あそこのお料理ね」
「あの国肉料理多いけれど」
「お魚も食べるのよね」
「それも結構以上にね」
「秋刀魚も太刀魚も食べるし」
「鱈も食べるし」
 それにだ。
「確か鯖もね」
「それでよね」
「そっちもね」 
 こちらにしてもだ。
「やっぱりね」
「大蒜使うわね」
「大蒜に唐辛子だね」
 韓国料理といえばだ、勿論この学園にも韓国から来ている人はいる。ただし同じ民族でも国交はないので北朝鮮の人はいない。
「まあ唐辛子はイタリアやスペインの料理もあるけれど」
「よく使うわね」
「それでもね」
 それでもだ。
「韓国料理はまた違うから」
「唐辛子の量はね」
「タイ料理もよく使うけれど」
 それでかなりの辛さになっている。 
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