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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第二部~雅、結婚騒動~
仮面ライダージオウ ディロードライドウォッチ編
  EP.EX01 2019:アナザーワールド

『この本によれば、常磐ソウゴ、彼は魔王にして時の王者、オーマジオウとなる未来が待っていた。カブトウォッチを見事入手し、残るウォッチはあと一つ。電王ウォッチのみとなったが、我々にとって予想外の出来事が起こる。なんと、ジオウと相反する、この世界には存在出来ない世界のライダーが現れ─おっと!これはまだ、私達さえも知らない話でした。』

「……ん…フェイト、おはよう…」
時は2019年6月3日。原っぱの真ん中で、一人の青年が目を覚ます。
「あれ?おかしい。昨日はフェイトと一緒に寝ていたはず。もしかして、僕達の世界とは別の世界で異変が起きて、誰かが時空間転送を行ったのか?」
青年は辺りを見渡すが、何も無いため遠くに見える市街地に向かった。

─時代を駆け抜けた、平成仮面ライダー達。全ての力を集め、新たなレジェンドが始まる。祝え!真の王の誕生を!─

青年は市街地を捜索している。
「見た所、何か特別な世界には見えないな。」
青年が広場を見る。すると、
「助けてくれ!」
男性の悲鳴が聞こえる。
「あっちか!」
青年は走って広場に向かう。
「そこだな!」
青年は人だかりを見つけ、たどり着く。すると、
「いいぞ!」
「頑張れ!」
「負けるな!」
様々な人々の応援が聞こえる。
「一体、どうなっているんだ?」
青年は人の中を縫って進み、その中心部に行くと、一体の異形が、如何にもがらの悪そうな男性を殴っていた。
「ありがとうございます!」
その様子を見て一人の少年が感謝の言葉を述べていた。
「とにかく、なんとかしないと!皆さん、危険ですから、逃げて下さい!」
青年は人だかりを解散させる。
「そこまでだ!」
青年は異形の攻撃を止める。
「大丈夫ですか!逃げて下さい!」
青年は殴られていた男性に言う。
「おい!なんでミヤビが二人いるんだよ!わけわかんねえよ!」
男性は怯えながら逃げて行く。
「えっ!?どうしてあいつが!?」
青年は驚く。そして、異形は青年を見る。
「何故逃がした!あいつを倒さないと、また被害者が生まれるだろ!」
異形は言う。異形の右胸には“DELOAD”と、右肩には“0624”、左肩には“0603”と記されていた。異形の正体はこの世界の怪人、アナザーライダーと呼ばれるものであった。
「ディロード?どういうことだ?だけど、ここは僕がなんとかしないと!」
青年はベルトを装着し、カードをそのベルトにスキャンする。
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
「変身!」
青年はベルトとカードの力を使い、仮面ライダーディロードと呼ばれる戦士に変身する。
「あれ?ロードスラスターが無い!?」
ディロードは武器が無いことに驚くが、そのまま謎のアナザーライダーと戦闘を開始する。
「お前はなんだ!?なんで俺と同じ顔をしている!」
謎のアナザーライダーはディロードを殴ろうとするが、ディロードはそれを避ける。
「僕は仮面ライダーディロード!世界の平和を守る戦士だ!」
「何を言う!仮面ライダーディロードは俺だ!」
謎のアナザーライダーは主張する。すると、そこにソウゴ、ゲイツ、そしてウォズの3人がやってくる。
「ねぇ、あれってどういうこと?」
ソウゴはウォズに質問する。
「いや、私にも何が起きているか解らない。」
ウォズはソウゴの質問に答える。
「とにかく、どちらかがアナザーライダーだ。自分がアナザーライダーだと思う方を攻撃すればいい。」
ゲイツは提案する。
「ゲイツの言うとおり、今はあの戦いをどうにかしよう。」
“ジオウ!Ⅱ!”
“ゲイツリバイブ!剛烈!”
“ギンガ!ファイナリー!アクション!”
ソウゴはジオウⅡライドウォッチを、ゲイツはゲイツライドウォッチとゲイツリバイブライドウォッチをジクウドライバーにセットし、ウォズはギンガミライドウォッチをビヨンドライバーにセットする。
「「「変身!」」」
“ライダータ~イム!仮面ライダー!ライダー!ライダー!ジオウ!ジオウⅡ!”
“仮面ライダーゲイツ!パワードタ~イム!リ!バ!イ!ブ!剛烈!剛烈!”
“投影!ファイナリータイム!ギンギンギラギラギャラクシー!宇宙の彼方のファンタジー! ウォズギンガファイナリー!ファイナリー!”
ソウゴは仮面ライダージオウⅡに、ゲイツは仮面ライダーゲイツリバイブ 剛烈に、ウォズは仮面ライダーウォズギンガファイナリーに変身し、ジオウⅡとウォズは謎のアナザーライダーと、ゲイツリバイブはディロードと戦闘を行う。
「えっ!?ゲイツそっち!?」
ジオウⅡは驚く。
「こんな醜い顔の奴が、仮面ライダーなわけあるか!」
ゲイツリバイブはディロードを殴ろうとするが、
【ATTACK RIDE-BARER-】
ディロードはバリアを展開して防ぐ。
「醜くて悪かったですね!」
【CHANGE RIDE-SENGOKU DRIVER VERSION MARS-】
ディロードは戦極ドライバーを装着し、変身が解除される。
〈ゴールデン!ロック オン!〉
「変身!」
〈come on!ゴールデンアームズ!黄金の果実…〉
青年は戦極ドライバーのカッティングブレードを押し、仮面ライダーマルスに変身する。
「お前、仮面ライダーだったのか!?」
ゲイツリバイブは驚く。
「ゲイツ、だってこっちには名前と数字が入っているじゃん!」
ジオウⅡはゲイツリバイブに的確なことを言う。
「しかし、私が知る歴史に、あのライダーもアナザーライダーもいない。一体何者だ?」
ウォズは未知の敵に疑問を持つ。すると、謎のアナザーライダーは蜘蛛の頭部のようなベルトに手を翳す。
“アナザーライド…”
ベルトからおどろおどろしい音声が鳴り響く。そして、
「ブレイド!」
謎のアナザーライダーは宣言し、アナザーブレイドに変身する。ただし、その姿には一つの違和感があった。
「えっ!?顔が、仮面ライダーブレイド!?」
ジオウⅡは驚く。そう、変身したアナザーブレイドの顔は本来の頭部ではなく、仮面ライダーブレイドの頭部であったのだ。
「ジオウ、トリニティで行くぞ。アナザーブレイド相手ならそれで勝てる。」
「ああ!」
“ジオウトリニティ!”
ゲイツリバイブに言われ、ジオウⅡはジオウトリニティライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーにセットする。
“トリニティタ~イム!三つの力!仮面ラ~イダージオウ!ゲイツ!ウォズ!ト~リ~ニティ~!トリニティ!”
ジオウはゲイツ、ウォズと合体しジオウトリニティにパワーアップする。
「一気に決める!」
“ライダーフィニッシュタイム!トリニティタイムブレーク!バースト!エクスプロージョン!”
ジオウは必殺技を発動し、アナザーブレイドに必殺のトリニティタイムブレークバーストエクスプロージョンを放つ。しかし、アナザーブレイドはマルスに対して高速で突進し、それを避ける。
「何っ!?」
必殺技が不発に終わったジオウは着地する。
「お前達、何故人に危害を加えようとするんだ!」
アナザーブレイドは叫び大剣を地面に突き刺し、ジャンプする。
「ハァッ!」
アナザーブレイドは雷を纏ったキックをジオウに放とうとする。
「危ない!」
マルスはジオウの前に立ち、アップルリフレクターでアナザーブレイドのキックを受け止め、アナザーブレイドは着地すると、謎のアナザーライダーに戻る。
「ここは退く方がいいな。」
“アナザーライド…”
「サソード!」
謎のアナザーライダーはアナザーサソードに変身する。
「クロックアップ!」
“クロックアップ…”
アナザーサソードは高速移動してその場から離れてしまう。
「貴方達は一体?」
青年はディロードの変身を解除する。
「俺は常磐ソウゴ。」
「俺は明光院ゲイツ。」
「そして私はウォズ。我が魔王の忠実な家臣。」
ソウゴ達は自己紹介をする。
「魔王?」
青年は疑問を投げかける。
「ウォズの言うことは聞かなくていいから。それより、あんたは?」
ソウゴは青年に質問する。
「僕は凪風雅。仮面ライダーディロードだ。」
青年、雅は自己紹介をする。
「ウォズ、ディロードってライダー知っている?」
「いや、私の知る歴史に、ディロードという名のライダーも、雅という人物もいない。」
「そうなると、未来から来たのか?」
ウォズの言葉を聞き、ゲイツは考察する。
「ねぇ、雅はいつの時代でライダーになっているの?」
「いつから、ですか。僕は2012年からこの2019年までディロードとして戦っています。」
ソウゴの質問に雅は答える。
「えええっ!?ウォズ、どういうこと!?」
「どういうことにも、ディロードなんて仮面ライダーは私の知りうる歴史にはいない。」
「なるほど。どうやら、僕は自分の歴史と相反する世界に来てしまったのか…」
雅は考察する。
「どういうこと?」
「この世界にディロードがいないように、僕の世界にはジオウというライダーはいません。」
ソウゴに雅は説明する。
「とにかく、あんたも平成ライダーなら、ウォッチを渡してよ。」
ソウゴは手を出す。
「ウォッチ?」
「これだよこれ!」
雅の質問にソウゴはジオウのライドウォッチを見せて話す。
「それで、そのウォッチを渡すとどうなる?」
雅は警戒しながらも質問する。
「俺が王様に近づく!」
「そうではなくて、ディロードはどうなりますか?」
ソウゴの答えに雅は困惑し、質問を変える。
「ウォッチはそのライダーの力そのもの。ウォッチを渡せば当然、ディロードの力も、その歴史も無かったことになる。」
ソウゴに代わってウォズが説明する。
「ディロードの歴史が…消える…なるほど、よく解りました。」
説明を聞き雅は納得する。
「えっ!?じゃあ渡して!」
「これを貴方達に渡してはいけないことが。」
ソウゴの言葉に対して、雅はディロードライドウォッチを見せながら言う。
「なんで!」
「ディロードの使命は世界の運命の歯車を正すこと。ディロードの歴史が消えれば、多くの世界が崩壊する。それに、ディロードの歴史が消えれば、僕は貴方達に会うことはなくなってしまう。っと、またさっきの怪人だ。」
ソウゴ達の前に、謎のアナザーライダーが現れる。
「アナザーライダー!?」
「アナザーライダー?」
「あれは仮面ライダーの力を暴走させた危険な存在、アナザーライダー。言うなれば、あれはアナザーディロードと言った所だ。」
ソウゴの言葉に雅は疑問を持ち、ゲイツは説明をする。
「何をごちゃごちゃ言っている!みんなを守る邪魔をするお前達を、まずは倒す!」
アナザーディロードは拳を構える。
「行こうゲイツ、ウォズ。それから雅。」
ソウゴ達は変身する。
「これならどうだ!」
“アナザーライド…”
「雷纏!」
ディロードはアクアブルーのマントを装着し、高速で移動する。
「ならこっちも!」
“スピードタ~イム!リバイリバイリバイブ!リバイリバイリバイブ!リバイブ疾風!疾風!”
ゲイツはゲイツリバイブ疾風に変身し、高速移動を行う。しかし、
「ボルテックダガーショット!」
アナザーディロード雷纏態はアクアブルーのエネルギーの刃を放ちゲイツリバイブを攻撃し、動きを止める。
「まるでディロード ライトニングフォームみたいだ。」
【ATTACK RIDE-SONIC-】
ディロードは高速移動を行いアナザーディロード雷纏態を攻撃する。
「これで決める!」
【FINAL ATTACK RIDE-DE DE DE DELOAD-】
ディロードは必殺技を発動する。しかし、本来なら平成ライダー達が出現するはずの場所にはジオウのライダーアーマーが現れる。
「どういうことだ!?」
ディロードは驚きながらも、必殺技のディメンションヒストリーをアナザーディロード雷纏態に放ち、アナザーディロード雷纏態は爆発。青年の体からアナザーディロードウォッチが排出され、砕け散る。そして─
to be continued.

次回、仮面ライダージオウ
「アナザーライダーを倒すにはウォッチの力が必要だ!」
「どう?ジオウの力じゃ決して倒すことのできないアナザーライダーは?」
「俺がこの手で、傷付けられる人を守り抜く!」
「ディロードの歴史が消えることの意味を、貴方達は解っていない。」
「これで、終わらせる!」
次回『2019:ふたつのセカイ』 
 

 
後書き
突然予告とまるきり違う内容を投稿し、申し訳ありません。こちらは意図して行いました。前回の話は2019年6月2日。そして今回の話は6月3日の出来事。この2019年6月3日は新月。即ち、ディロードが誕生した月です。アナザーディロードはこのタイミングで誕生し─

アナザーディロード誕生による歴史改変
・ディロードが50にも及ぶ世界を救った歴史の消滅。
・ディロードの敵である大ショッカーの侵略も、ディケイドである実弟、流夜の存在も無かったことに。
・それに伴い、次元保護国の建国、それに関する事件が無かったことに。
・『ひぐらしのなく頃に解』、『魔法少女リリカルなのはA′s』の両世界に行った歴史が無いため、ロードスラスターが無いことに。
・『仮面ライダーオーズ』の世界に行った歴史が無いためマシンディローダーが無いことに。
*ただし、雅自身は特異点であるためディロードである歴史は変わらず、例外的に平成ライダーのライダーカードは使用が可能になっている。 
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